大嫌いの後は……
三歳の息子が女の子に
「大嫌い」
と、言われて早一ヶ月。
最近、息子は保育園へ行くのを渋るようになった。
朝になると
「……気持ち悪いけん保育園行きたくない」
が、最近のイヤイヤが主にこれだった。
「なんで気持ち悪いと?」
と、なかなか答えないので何度か聞くと
「Iくんが、チューしてくる」
思わずずっこけた。
寝耳に水だった。Iくんは小柄で、うちの息子は身長は高い方だった。BLやん!と、元腐女子は心の中がザワザワした。
そして、かってに想像した。Iくんは、立っていると届かないので、息子が座っているスキをみてチューしているのか?けなげやなぁ~前から息子が登園すると、手を出してハイタッチをしてくる仲の良さは知っていたので私的にはまぁいいかと思っていたけど、息子は毎朝
「気持ち悪い~Iくんがチューしてくる~」
と、登園をごねられるのでたまったものではなかった。しょうがないので担任の先生に相談してみた。
その場で事実確認をされた。息子は朝、言っていることと同じことを答えた。すると、先生の方からIくんに話てくれたのかピタリと止まった。
でも、ここで終わりではなかった。また朝になると息子が
「気持ち悪い~」
が、始まった。
「なんでね~、Iくんチューしてこんくなったやろ~?」
と、問いかけた。
「Lちゃんがチューしてくる~」
なに?女か!?しかもこの前
「大嫌い」
って息子に言ったLちゃんではないか!
よわい三歳にして魔性の女なのか?大好きなら許せたものの、大嫌いといっときながらか!女親である私はイライラした。翌日、担任の先生に報告をしたら
「他の先生にも聞いてみたんですけど、チューしてるところみたことないんですよね~」
と、返された。
「でも、大嫌いの件もあるので、席かえして離すようにしておきますね~」
で、終わった。程なくして息子の
「気持ち悪い~」はなくなった。
Lちゃんがどういう気持ちなのかわからず未だモヤモヤする。
大嫌い くさぶえ 舞子 @naru3hakuji
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。大嫌いの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます