第7話 戦艦大和で戦った過去世を語る子供の事例

この事例は下記「参考文献」に挙げられた公刊英文論文に基づき、著者Prof. OHKADOの学会シンポジウムでの話題提供を参考に紹介しています(日本語版未公刊のためごく一部紹介にとどめてあります。


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 ○○ハル君(2012-)は、2才頃から、お風呂に入るたびに「死なないから」と言うようになりました。少しして語彙が増えると、「お母さんより先に死なないから。悲しんでたくさん泣いたでしょ?」と繰り返すようになりました。そして、3才頃から「やまとに会いたい」を繰り返すようになりました。この頃はご両親も「やまと」って誰のこと? という感じでした。


<図>略

 これは3才の誕生日に○○ハル君が描いた絵です。おかあさんはジンベイザメを描いたのか、と思っていましたが、その後の発言、振る舞いからすると、下が戦艦大和で、赤い点は大和を攻撃するアメリカの飛行機だと思われます。


 4才頃からこんな発言をするようになりました。「すごい強い船があった」 「爆発した」 「自分は溺れて死んだ」 「お母さんを泣かせた」 「今度はお母さんを悲しませない」 「助けに行く途中でやられて死んだ」 「誰もが知らない船だった」 「左側をやられた」 「どこかにいくのにやられた」 「(幼稚園の)同じクラスにむさしがいた! 兄弟、兄弟!」 このような発言を聞いて、ご両親も「もしかして戦艦大和のことかも?」と思うようになりました。


<図>略

 そして4歳の時、「せんかんやまとはいきている」という冊子を作りました。3人の仲良しがやまとに乗って戦うというお話しです。


 ○○ハル君が何度も何度も「大和に会いたい! 大和に会いたい!」というので、両親は呉にある「大和ミュージアム」に連れていきました。


<図>略

 10分の1スケール、26,3メートルの大和の模型がある博物館です。この大和を見て喜んでくれると期待した両親でしたが、○○ハル君の反応は、「こんな小さいんじゃない! 偽物だ!」と言って怒り、泣き出す、というものでした。

 なんとか機嫌を直したタケハル君、ミュージアム・ショップで1/600の大和のプラモデルを買ってもらいました。とても4才の子が作るようなものではないはずですが、器用に自分で組み立てしまいました。

<図>略

 これがそのプラモデルです。映像はインタビューした時のものです。このプラモデルを買ってもらう前も、お風呂場で、シャンプーの入れ物などを船に見立て、大和が攻撃されて沈没する、という場面をなん度もなん度も繰り返す「遊び」をしていましたが、このプラモデルを買ってもらってからは、それを使って、「大和の最後」の遊びをなん度もなん度もくりかえすようになりました。インタビューの時も、大和が左(左舷)ばかりを攻撃され沈没した時の様子を語ってくれました。

-------------<続く>------

(以上、シンポジウム時の話題提供の語りより引用。○○ハル君は原文では四文字となっていますが、念のため最初の二文字を伏せました。)


【参考文献】

・"A Japanese case of the reincarnation type with written records made before verifications: A child claiming to have fought on the battleship Yamato" by Masayuki Ohkado (Chubu University). EXPLORE, Vol.19(1), 153-159, 2023.

https://doi.org/10.1016/j.explore.2022.07.006

・日本質的心理学会第20回大会(2023/11/4立命館大学)『シンポジウム:不思議な体験に出遭ったらどうしたらよいか』話題提供「過去世を記憶する子供の事例研究」by大門正幸(未公刊)。

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