第36話 メイド
「は?そんなことになってるんだ!え!じゃあ私も不思議な力がもらえんの?」
「あはは、そうですね」
「そうかぁ」
「じゃあ俺らは」
「ちょい待ち!私はどうみてもか弱い女で、あんたらは男でしょ?」
どうみても強そうだが、
「はぁ」
「じゃあ連れてってよ!」
こうなるのか…だけど、
「あそこのビルに1人な訳ないですよね?」
「うっ!そ、そうだけど!そうなんだけど!もう!出てきなさいよ!」
ゾロゾロと出てくるのは太ったおっさんや痩せた男などだ。あと同じようなメイド服の女の子もいるな。
「どう!これでいけると思うの?」
「まぁ、ゴブリンが相手だしいけるっしょ?」
とアキラは言うが、
「無理無理無理無理無理」
「私は殺生はちょっと」
「う、動けるならいいんだけど」
言い訳をかます男たち。
「ほら!これじゃどうしようもないの!助けると思ってさ!」
両手を広げてこれでもかと言ってくる。
「はぁ、じゃあダンジョン探しからか」
「あっちの方だろうな」
「んじゃさっさと行こう!」
原付をしまうと、
「な、何今の!もしかして?」
「収納ですね」
「凄い!マジで私も使えるように?」
みんな目がキラキラしてるが、
「多分レアだから無理じゃないっすか?」
アキラの言葉にがっくりきてる男達。
「それより着きましたから入りますよ」
「ほ、本当に大丈夫なのよね?」
「入るぞ」
「はい!」
入ると案の定ゴブリンが大量だな。
「サンダーインパクト」
「「「「うおぉぉぉおぉぉぉ!」」」」
魔法に興奮するいい大人。
「はぁ、やりにくいな」
「さっさと行こうぜ」
「だな」
瞬歩で先に行き剣でゴブリンを斬って行く。アキラも同じようにダガーで無双状態だ。
「か、カッコいい…」
「そこ!惚れるの禁止!」
「な、勝手に決めるな!」
とチフユと何やら争っているが、
「おーい、こっちに石碑があるから触ってくれ」
「はーい!」
「おい、いまさらぶりっ子か?」
「っさい!」
チフユは女と相性良くないよな。
とりあえず適当に残して斬って行く。
みんな触ると剣術や魔法なんかを授かったようで、
「闇夜を照らす燃える俺のバーニングハート!ファイヤァボォール!!」
ファイアーボールをここまで大袈裟に出来るんだな。
「ふっ!」
とゴブリンを斬っただけなのに凄いポーズをつけているな。
「へぇ、凄いもんだな」
「あははは!あははは」
アキラは笑っているし、
「あのー!良かったら電話してください!」
とさっきまでと違う声が出ている女から名刺をもらう。
「大丈夫か?風邪でも引いたのか?」
「ぶっはっはははは」
「うっせーよ!」
とチフユと女は言い合ってるが、仲良くなったのか?
「ふはははは!オッモしれーな!なぁ、このメンバーでとりあえず下に行こうぜ!」
「ん?まぁいいけどな」
で、ボス部屋に着くと、
「くっ!魔王か!」
「いや、ホブゴブリンだろ?」
「いーヒッヒッヒ」
アキラは笑ってるし、男たちはホブゴブリンにいいようにされてるので助けてホブゴブリンを倒す。ドロップで鎧と剣が出たので剣術が出た人に渡す。
「こ、これが伝説の!」
「え?そうなの?」
「なわけあるか!」
宝箱に人が群がっているので開けてやるとマジックバッグだ。
「あ!私に渡して!」
「ん?はい」
「よし!やった!」
「おいぶりっ子すなって言ってんのよ!」
「うるさいわね!あんたは!」
と仲良さそうでよかった。
2階層のオークを倒して肉を出し、
「これ食べれるんで!」
「結構美味いよ」
と言うとメイドさん達の強いこと、凄い人達がいたもんだな。
とりあえず2階層にオークがいることがわかったので後は任せればいいか。
「じゃあ戻りましょう」
「はーい」
と言うことで戻ってくるとカフェに寄れと言われるが、また平和になったらで!と別れようとする。
「ねぇ!お兄さんいくつ?」
「は?39ですけど」
「うそだ!まだ二十台でしょ?」
「これが嘘じゃないしー」
「マジで!じゃあ、私が彼女になってあげる」
「え?」
彼女になってなんて言った覚えはないんだが、
「何言ってんの!競争率激しいんだからね!」
「え?」
そうなのか?
「やっぱりか!くそ!こんなとこで油売ってるひまはないわね!」
と走って行くとメイド服でスクーターに乗って来た。
「「「え?」」」
「私も行くから!」
「いやいや、これからドラゴンだから無理だって!」
「は?ドラゴン?」
「今から皇居に向かって行くけどドラゴンがいるらしいんだ」
「そんなのやめてここにいようよ!」
「いや、自衛隊も来るから」
「マジで?えー、嘘だー!」
「残念でした!」
と仲のいいチフユが言うと、
「あんたレベルは?」
「あたしだってレベルは60過ぎでようやくいっしょにいけるんだからね!」
「ちっくしょー!」
帰りは必ず寄ると言って別れることにした。
「いやぁ、凄い集団だったな」
「面白かったな」
「私はあのぶりっ子が嫌いよ!」
「仲良かったじゃないか」
「どこが?」
とチフユにキレられる。
「そうか、俺からみてもいいコンビだったぞ?」
「うっさい」
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