第31話 ゲーム
「ナツさんはこれからどこに向かうんですか?」
「ん?皇居の方かな。とりあえずは中心部がどうなってるのか見たいからな」
「こちらに戻っては?」
「その辺はわかんないな」
「連絡先を教えてください!」
「別にいいが」
と連絡先を交換しておく。
「いーのかなー?シキさんは?」
「シキさん?なんでそこで出て来るんだよ?そりゃあんな別れ方したがこんなオッサンどこにでもいるだろ」
「は?いるわけないじゃん!何言ってんの?」
「無理だ、ナツは自己採点が低すぎて話にならないからな」
「なら私でもいいってこと?」
「ハハッ、いいんじゃないかな?」
「お前ら全部聞こえてんだよ!」
「あははは」
「アキラ!」
っとに、好かれるのはいいが、いまは災害時だから吊り橋現象と一緒だ。
「じゃあユキさんに今後頑張ってもらいますね」
「任せてください!これでも有能なんです!」
「ハハ、それじゃああとは頑張って!」
「はい!」
原付を走らせながら近くのガソスタを目指す。ガソリンを入れて、とりあえず目標は皇居の方だな。
池袋に入ったらここも閑散としてるな。
とりあえずスーパーに寄ってみるが、荒らされたあとだな。まぁ、モンスターにだから食い物はそれなりにあるな。と、ゴブリンを斬りながら拾っていく。
奥にはもう行かない、見たくないものは見ないでいいと思う。
ドンキがあったので中に入るとゴチャゴチャしてるのがさらにゴチャゴチャになっているがドンドン収納していく。必要なものは人によって違うからな。
ゴブリンなんかも紛れているから危ないな。
「あはは、ブランド物のバッグ欲しかったんだよね!」
「今必要ないだろ?」
「まぁね、なんで欲しかったんだろ?」
「平和だったからな」
平和だから欲しい物と今必要なものは違うからな。
服や家電も一応収納していく。
忘れそうになるが電池なんかも収納だな!
「ふぅ、なんか疲れるな」
「だな、とりあえず収納してるからじゃないか?」
「まぁ買い物自体そこまで興味なかったからな」
屋上に出て街を見渡すとそれなりに電気が通っているのが不思議だな。
供給はなんとかできてるのか?
とスマホが鳴るので取ると、
『私だがわかるか?』
「隊長さんですよね」
『そうだ、君には感謝している!ありがとう』
「いえいえ、で?どうしたんですか?」
『君達は今どこにいるんだ?』
「今は池袋ですね、皇居の方に行ってみようかと思って」
『皇居か…悪いことは言わない、戻ったほうがいい』
「何故ですか?」
『ドラゴンがいるんだ、皇居はなんとか守られているがなぜか皇居を狙っている』
「ドラゴンですか、なら俺たちも力になれると思いますよ」
『…どれだけレベルを上げたんだ?』
「今は90ちょっとですね、皇居までには100があるかわかりませんが上げたいと思ってますけど」
『あはは、レベル90か、凄いな。地龍も倒したのか?』
「倒せますよ?ダンジョンコアはいま四つか五つあります」
『そうか、その時は私も向かおう!』
「あ、電気が通ってるみたいですが」
『あぁ、ライフラインだからな!自衛隊が守ってるよ!』
「そうですか、頑張ってください!」
『皇居に着く頃連絡してくれ、それまで頑張ってくれよ!』
「ハハ、はい」
と電話は切れた。
「誰だったの?」
「あぁ、隊長だ」
「あぁ、あの自衛隊のね」
「皇居にはドラゴンがいるみたいだからレベル上げしないとな!」
「まじ?地龍じゃないんだろ?」
「たぶんな」
「じゃあ、レベル上げだな」
「えーーーー」
「置いて行くか?」
「行く!」
と言うチフユも頑張ってレベル上げしないとな。
と今日は肉を焼いて食っている。
もちろんオーク肉だが、悔しいが美味いんだよな。
「これがオーク肉なんて信じられないがな」
「まぁ、モンスター倒して鎧とかが出て来るだけでおかしな話だし、いまさらだよ」
「そっか、おかしくなってるのは今なんだよな」
「そうそう、あんなのどこから湧いてきてどこに消えてるのかもわかんないしね」
と言って飯を食っていると扉をドンドンしているからモンスターだと思って近付くと、
「人間です!開けてください!」
「あ?なんでこんなとこに?」
開けてやるとスーツはヨレヨレの人が1人で倒れ込む。
「ひぃ、ひぃ、ひぃ」
「まぁ、水でも飲みなよ」
ペットボトルを渡すと、
「あ、ありがとうございます!ゴクゴク」
と飲み干したので、一息ついて、
「で?なんでここまできたの?」
「はい!私はあっちのビルにいたんですが、ジャンケンで負けてここに来ることになりました!」
「はぁ、で?なんのために?」
「あ、っと、人間がいてそれで喜んで、それで、えーと、助けて欲しいんです!」
何も考えてなかったんだな。
「はぁ、ラジオは聞いてるか?」
「ラジオ?いえ、みんな助けてとしか言ってなかったので」
「はぁ、今から大事な話を「ぐぅぅぅぅ」…まぁ、食いながらしよう」
「は、はい!」
「ぅ、美味いです!なんですかこの肉は!」
「オークの肉だ、食えるだろ?」
「はい!これがオーク肉かぁ」
「で、倒せればそれが手に入るわけだ」
「はい!」
「そのために力がいるよな」
「はい!」
「で、ダンジョンに入らないといけないんだよ」
「え?なんでですか?」
「ダンジョンにある石碑を触れば不思議な力が手に入るからな」
「ほ、ほんとですか?ゲームみたいだ」
「そうだよな?ゲームみたいなんだよ」
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