第32話 レベル上げ2


 そうだよな、ゲームの世界に迷い込んだみたいなんだよな。誰かが裏で操ってるのか?ゲームみたいに?

「あ、あの」

「あぁ、悪いな、考え事してた」

「それでゴブリンは倒せるよな?」

「た、たぶん」

「…ふぅ、どうせレベル上げしないといけないから明日行くか」

「は、はい!」

 しょうがないからそのビルまで送ってやるとほかのビルからも人が出てきた。

 明日集まってくれと言うと戻っていき、俺も帰る。

「お疲れ様!」

「つかれるぞ?」

「次は俺が行くからさ」

「ダンジョンは分かるか?」

「多分な、あっちの方にさっきから出て来る気配があるからね」

「んじゃ明日に備えて寝るかな」

「はいはーい」

 寝袋に入ってようやく寝れるな。


 起きると目の前にチフユの顔があってビックリして起きた!

「…はぁ、心臓に悪い」

「えへへ、どう?私も意識してくれる?」

「オッサンを揶揄うな」

「揶揄ってないんだけどな」

 とに、2回言うが心臓に悪い!


「アキラ!起きてんのは分かってるぞ!」

「悪い悪い、チフユが動いてるのが分かってどうなるかなぁってね」

「ったく!」

 朝食はカップスープだ。アキラはカップ麺を食ってるがな。


 外に出て先ずはモンスターを狩っていく。いなくなったところでビルからゾロゾロと出て来るのでとりあえず昨日言ってたダンジョンに行くとゴブリンを倒しながら進んでいく。

 いつもと一緒で石碑に触っていってもらうと力が手に入ったみたいで自分からゴブリン達をたおしていくので大丈夫そうだな。

「扉の中にはボスがいるからまずは見ててくださいね」

 扉の中に全員入ると、そこにはゴブリンキングがいる。みんな少し緊張しているが、チフユ1人に任せる。

「なーんで私だけかな!」

 と言いながら普通に倒しているので問題なし。

 2階層に入るとオークだ。

「オーク肉は食べれますから拾ってくださいね!」

 と言うとドンドンオークを倒して肉をゲットしているのであとはいいだろう。

「ここまでやって、石碑に触って戻るのがいいでしょうね」

「はい!」

「なんですか?」

「強くなるにはどうしたらいいですか?」

「レベルがあると思うのでレベルを上げてください!敵を倒すとレベルが上がりますから」

「はい!」

 と言うことでみんな腹が減ってるだろうからダンジョンから帰して、俺らは最後まで行く。

「ほら遅れてるぞ?」

「もう!私ばっかりじゃないのさ!」

「レベルが1番低いんだから上げろ」

「くぅ!今に見てろよ!」

 と言ってドンドン倒して行く。

 流石に3階層辺りからボスを倒すのが辛いみたいだ。

「よっし、オラヨット」

 アキラが倒し、ドロップを拾う。

「くぅ…でもレベル40に上がったよ!」

「おぉ、また槍術か?」

「だよ!私も極めまで持って行くんだから!」

 そうか、てか俺もレベル上げたいんだがゴブリンなんかじゃ上がらないんだよな。それはアキラも一緒だろうしな。

 91から上がってないステータスを見てため息をつく。

「なんだよ、ため息なんかついて」

「いや、レベルが上がんないからな」

「それは俺もだけどまずはこいつだろ?」

「こいつって言うな!バカアキラ!」

「うっせ、じゃあ、3人ばらけてレベル上げするか?」

「そ、それはまだかな?」

「そうだな、先ずはチフユのレベルだな」

「よし!がんばっぞ!」

 チフユは元気だな。

 5階層まで攻略して、ダンジョンコアが出て来る。

 ダンジョンコアを触りスキルをもらう、俺が体術、アキラも体術、チフユだけ槍術だった。何か意図があるのかな?チフユもそうだがアキラもコアから短剣術がよく出てたよな。

 はぁ、考えてもわからないな。

 アキラが他のダンジョンを見つけたようだから入って、またチフユが無双して行く。

 見てる方も危なげなくなってきたからダンジョンを触ったりして何かないか探していると、ガコッと音がして宝箱が現れた。

「お、おぉ、宝箱だな」

「だな、でもこれ罠あるだろ?」

「そうだな。槍で開けるか」

 と槍で開けると、スタタンッと向かいの壁に針が刺さる。

「うぉ!これ毒針だろ?怖えな!」

「中身は手甲か」

「はい!私持ってません!」

「お、お前よく言えるな」

 と笑ってしまう。

「持ってません!」

「分かったって、はいどうぞ」

「やった!フィット!よし!」

 あれは龍神の手甲だったのでいい物だ。

 まぁ、簡単に壊れたりしないからいいだろ!

 それから俺とアキラは壁を触りまくっている。

 感で触るとなかなか見つからないが、直感が働く時があり、そこを触ると宝箱にありつけた。

 5階層までに3個の宝箱を見つけ。

 火焔の手甲、瞬歩のブーツ、不壊の小盾が出て、アキラが手甲、チフユがブーツ、俺が小盾を装備した。

 瞬歩を手に入れたチフユの使い方がうますぎてちょっとうざいな。

 いや、いいことなんだがな。

「フゥ!そらよっと!おりゃ!」

 アキラも苦笑いだ。

「あいつうますぎるでしょ?」

「だな、消えたように見えるからな」

「なに?」

「うおっ!…ビックリさせるために渡したわけじゃねーぞ」

 人の顔面近くにきやがって!

「ふっ!風になるのさ!」

 と言って消えるチフユはやはりチフユだな。

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