第21話 ハル


「2階層なんてこんなもんだからビビるなよ」

「は、はい!頑張ります!」

 3階層はオーク、

「お、おらぁ!」

『プギャア!』

「くぅ!この!」

 と頑張って戦っているがボスじゃないんだから一対一になるなよな。

 周りを片付けながら見ていると頑張って倒して喜んでいるがまだまだレベル上げしないとダメっぽいな。

 結局半分も倒していない。

「はぁ、はぁ、け、結構倒したと思いますが」

「まだまだ、俺らがいたから死んでないだけ」

「周りをよく見て」

「えー、辛辣ぅ」

 まだレベル20も行ってないのでここで外に出る。

「って感じだから」

「な、なにを私を捨てようとしてるんですか!」

「いや、関係ないし」

「飯も服も戦い方も教えただろ?」

「いやいや、頑張りますから!」

「「はぁ」」

「原付は、乗れるよな?」

「は、はい」

「なら行くぞ!」

「どこに?」

「避難所にだよ!行って教えたことを教えればいいだろ?」

 そうすれば二度手間にならないし。

「は、はい!」

 で近くの避難所を探すと結構近くにあったので歩いて行くことにした。

「ほらきたぞ」

「てやぁ!」

「もうゴブリンくらいなら大丈夫だな」

「はい!」

 で避難所に行くとゴブリンと戦ってる人達がいたので行ってこいというと、

「分かりました!い、行きます!」

 と言って中に入っていった。

「おお、ファイヤーボールまで使ってるじゃないか!」

「まぁ、なりふり構っていられないからな」

 どうにかゴブリンを全部倒して褒められている。

「よし!これでいいだろう」

「ま、待ってくださいよ!」

「は?なんでこっちにきたの?」

「いやあそこももういっぱいだからって」

「はぁ、ちょっと言ってくる」

 とアキラが行くと来い来いと手招いているので行くと、

「ほんとにあんな力が身につくのか?」

「は、はい!ダンジョンに行けば大丈夫です!」

「ほら、1人くらい入れたところでどっちかというとプラスだろ?しかもオーク肉は食えるんだぞ?」

「ほ、本当か!な、なら入ってくれ」

「よし、頑張れよ!」

「お二人は?」

「いや俺らは旅の途中だからさ。あとこれ、お前が倒したモンスターのドロップな」

 とバッグを渡す。

「す、すごいお肉に毛皮だ!」

「うお!凄いですね!倒したんですか?」

「そう、こいつがね」

「お、お願いします!一緒にダンジョンに行ってください!」

「はい!分かりました!」

 と言ってダンジョンに行くみたいなので俺らは原付に乗って行こうとすると、

「ま、待ってくださいよ!ひ、1人ですか?」

「大丈夫だから、ゴブリンだろ?倒してただろ?」

「あんまり世話かけさせるな」

「は、はい」

 やっと分かったようで俺らも先に進むことができるがもう夜になりそうだ。

 男1人に何時間かけたんだよ。

 しょうがないからちょっと見て行くことにする。


 ゴブリンは倒せるようで男たちが率先して倒している。オッサンは中間くらいにいるな。

「どこにあるんだ?」

「あ、あれです」

 石碑を見つけると我先にと触って行く。

 おっさんはその間頑張っていた。

「おし!おっさんは退いとけよ!俺がやるよ!」

 とおっさんの槍を奪ってゴブリンを倒して行く。

「はぁ、あのオッサンダメだな」

 帰るとオッサンなんかいなかったかのような扱われ方だな。槍も取られたままだ。

「おい、オッサンのだろそれ?」

「あ?まだいたのか?テメェにはようはなブベッ!」

「あ?レベル差幾つあるか教えてやろうか?」

「ひ、す、すいません!調子に乗りました!お、お返しします」

 と槍はオッサンに帰ってきたがここにオッサンの居場所はないな。

「いくぞ、オッサン」

「え!いいんですか?」

「その代わりちゃんと着いてこいよ?」

「は、はい!」


「オッサン名前は?」

小原美春オハラミハルって言います」

「じゃあハルな!よろしくな!」

「はい!よろしくお願いします」

「俺はナツだ」

「で俺がアキラな」

「はい!」

「ハル、槍を貸せ」

「はい!」

 合成で鋼鉄の槍までしてやる。

「お、重…が、頑張ります!」

「やるしかないしな!」

「はい!」

 と言ってカップ麺を啜るハル。


「はぁ、レベル上げだな」

「だな」


 次の日は朝から晩までダンジョンでレベル上げだ。途中のボスは俺らが倒していく。

 途中俺のレベルが上がり水魔法or怪力だったので怪力を取ると超怪力になったので良かった。

 ハルは順調にレベルを上げ上級槍術までレベルを上げてドロップから鎧とグリーブ、宝箱からは力の指輪と疾風のブーツを手に入れたので装備も揃った。

 5階層を攻略しもらったのは俺が水魔法、アキラが疾風、ハルが怪力だ。


 まぁ、これでなんとかなるだろう。


 原付三台で道を走って行く。

 一応は避難所を巡って行くつもりだがどこも閉鎖的でなかなかいうことを聞いてくれないな。

 とそんな時、

「おっ!自衛隊の車両だ!」

「ほんとだな!ようやくだ!」

「おーい!おーい!」

 原付で近づいて行くと、銃を向けられる。

「な、なんでだよ!」

「なんのようだ?」

「その銃をまず下ろして俺らの話を聞く体制になるのがスジだろ?」

「なっ!こ「ばかタレ!」ッつー!」

「申し訳ないな、モンスターで気が立っていてな、でなんの話だ?」

「ダンジョンの話だ、ファイヤーボール!」

 上空に飛ばすと、呆気に取られている。

「やはりまだ情報は回ってないんだな?」

「どういうことだ?」


 俺たちはこれまでのことを話す。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る