第17話 女子高生


「だれだ!出てこい!」

 と大声を出す。

「食料は持ってるか?」

 と女の声だな。

「持ってるが何か?」

「とりあえず持ってるものを全部出せ!」

「嫌に決まってるだろ!馬鹿か!」

 とんでも無いことを言うな。

「くっ!行け!」

「やあぁぁぁ!」

 と四方八方から女の子達が襲ってくるので、とりあえず抵抗しないように骨を折る。

「ウガッ」

「ギャァ!」

「お、おいナツ…やり過ぎじゃ」

「ほら出てこいよ?お前は俺たちから奪ることしかできないのか?」

「な、舐めるな!」

「と、おりゃ!」

「ギャァ!」

 と、腕の骨を折る。

「これで全部か?」

「まぁ、この辺にはいないみたいだな」

「はぁ、ならヒール」

 折ったところを治してやる。

「くっそ!」

「なんでこんなことしたんだ?」

「あ?食料だよ!それ以外ないだろ!」

「またか…教えてやる、オークの肉は食えるぞ?」

「は?あの豚のか?」

「そうだ」

 あの豚の肉が?とブツブツ言いながら女は考えている。

 はぁ、

「食べてないんだろ?これ食えよ」

 と菓子パンや惣菜パンを出してやる。あと飲み物も。

「く、食っていいのか?」

「食わないなら戻すが?」

 と言うとガツガツ食べている。

 

「はぁ、ようやく腹一杯になった」

「美味かったです」

「ありがとうございます」


「っとに調子のいい奴らだな、まぁいい、ダンジョンは近くにあるか?」

「ある、行くのか?」

「お前らを連れてな!」

「げっ!」

 逃げようとする女を捕まえて、

「まぁまぁ、俺が説明する」

 と言ってアキラが説明してくれる。


「そんなことができるのか!」

「あぁ、できるから行くぞ」

「わかった!仲間も読んでいいか?」

「おぉ、呼べ呼べ」

 スマホの充電器は持ってるみたいだな、どこかに連絡している。

「よし行こう!」

 と言うので車を収納して歩き出すと、

「び、ビックリした、そんなこともできるのか?」

「あぁ、それはナツだけだな」

 まぁ、1号だしな。

「すげぇな」

「まぁな」

 と言って女を先頭にして歩き出すとゴブリンが出てくるのでサッと倒して剣を渡す。

「ほれ、武器だ」

「あ、ありがとう」

 ちゃんとお礼も言えるじゃないか。


 ダンジョンに着くと大勢の女の子達が集まってきた。

「な、なんだ!」

「女子校なんだ、ここにいる連中は生徒だ」

「先生とかは?」

「怖がって出てこない」

「はぁ、そうか」

「んじゃ入ろう」

 と入ると石造りのダンジョンだな。

さっさと倒して行く。剣が30本になったら合成して渡して行く。

「す、すげぇ」

 で、石碑を見つけたのでみんな触るように言うと、列をなして触って行く。

キャッキャしてるのでそこだけみたら女の子だな。

 まぁ、こんだけいるんだ、進んでいくか。

「サンダーショック」

「おっし!オラァ!」

 とホブゴブリンも倒してドロップと宝箱の中身は渡してやる。

 2階層に入るとオークがいたのであとは任せて怪我をしたら治していく。ドロップはマジックバッグが2個あったので渡してそれに入れて行っている。

 オークも倒し終わる頃にはレベル10になった子もいて好きな方を選ばせる。

 ボス部屋に入り、オークソルジャーだったのは幸いだったな。みんなやる気で大勢でかかって行く、魔法を使う子もいて大乱戦だな。

「女強いなぁ…」

「だな」

 俺らも呆気に取られている。

 ドロップは胸当てと剣とサシの入った肉と魔石。宝箱は出なかった。

「俺らが倒すと出るのか?」

「あ、俺幸運持ってるわ」

「だからいつも宝箱あったのか!」

 そうみたいだな。幸運仕事してるなぁ。


 3階層はマーマン、4階層はファングブルだ、ファングブルはイノシシのようだが牙が鋭いし突進も早い!

 が、負けてない女たちは華麗に倒して行く。これも肉が落ちるので食べられるだろうな。

 4階層のボスはグレートブルと言う巨大な猪だ。

 流石に無理そうだったので魔法でこんがり焼いてやると消滅した。ドロップは肉と毛皮と魔石。宝箱には鎧と素早さの腕輪が入っていた。

 5階層はグールだ。

 これは動きが緩慢なので倒しやすいようだな。だが、ボス部屋にはヤバそうなのがいるのが分かる。

「よし!ボス部屋にいくぞ!」

「待て待て、ここのボスはやばそうだからお前らは見てろ」

「わ、わかった」

 中に入ると、

『よく来たな』

 と空を飛んでいる黒服の男、ヴァンパイヤか。

「サンダーインパクト!」

『グギャァァァァ』

「いくぞ!レイジサイクロン!」

「ファイヤーピラー」

 一応いつものお決まりパターンに持って行く!

『グギャァァァァァ!!』

「まだだな!」

「あいよ!」

 2人で走って俺が首を狙いアキラが腹を狙うと、どっちも通ってようやく消滅する。

「うぉ、勝ててよかった!」

「だな…ちょっとやばそうだったからな」

 ドロップはマントと若返りの薬と魔石。

 宝箱からはマジックボックスが出た。

「これは俺らがもらうな?」

「どうぞどうぞ!」

「ほら、ナツ!」

「俺に飲めってか?3歳若返るだけだぞ?」

「まぁ、飲めって!」

「わかったよ」

“ゴクン”と飲むと身体が痛くて疼くまる。

「ウガッくっ!ゔゔぅぅぅ」

「おい、大丈夫か?」

 骨や筋肉が断裂するような痛みに耐え、ヒールを使おうとするが唱えられない。

「グウゥゥ…」

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