第11話 SOS


 4階層のボス部屋を開けると、また王冠を被ったオークキングだった。

「オークキングだ、力が強いから安易に近づくなよ?」

「わーってるって!」

 取り巻きのオークを倒し斬ると、オークキングが立ち上がり、

『ブオォォォォ!!』

 と吠える。

「サイクロン!」

「ファイヤーウォール」

 アキラに合わせ炎の竜巻を作るが剣で切り裂かれる。

 やっぱりかよ!

「ファイヤーボール!」

『ブォ!』

「瞬歩」

ファイヤーボールは掻き消されたが俺が後ろからついて行ってる。

『ブォ!?』

「おりゃあ!」

 首を半分斬ることができたそのまま後ろに飛ぶ。オークキングは首を抑えているので、

「もう一度!サイクロン!」

「ファイヤーウォール」

『プギャアァァァァ』

 と言いながら消滅した。

「自分が突っ込んでどうすんだよ!」

「あれが1番意表を突くんだよ」

「勝ったからいいけど今度から正攻法でやろうぜ?」

「分かったよ」

 とドロップを拾うとキングの剣と魔石、宝箱には黒い鎧が入っていた。

「そろそろそれ替えたらどう?」

「そうだなだいぶくたびれてきたな」

 と鎧を替える。

 おし!次は5階層に入るとリザードマンだった。

 倒しながら進むと水辺がありリザードマンが数体上がってくる。

「サンダーショック」

「おっし!ッらよっと」

 すぐに雷魔法を使いアキラが斬り倒す。

 ドロップは皮と魔石だ。

 進んでいくと扉を見つけたので入るとドラゴン!?

「デケェっての!」

「やばいだろこれ!」

 戻ろうとするが扉は閉まっている。

 緑の竜で翼がないから地龍か?

『グギャォォォォ!!』

「サンダーインパクト」

『グギャアアァァァ』

「おっ効いてるな!いくぜ!」

「あんま無茶するなよ!オーラっ!」

 と顔面を斬りつける。

 アキラは後ろに回ったようだ。

「オラオラオラ!」

 と後ろ脚を斬りつけている。

「サンダーショック」

『グアッ!』

 痺れたようなので横に回り首を斬りつける。怪力を使い二度三度と斬りつけると首が半分千切れたようになり消滅した。

「ブハッ!はぁはぁはぁこ、怖かったぞ!」

「はぁはぁはぁやばいってあれは」

 2人ともへたり込んでしまった。

 流石に竜が出てくるとは思わなかった。

 これまでも上位互換のボスだったがリザードマンの上位互換がまさか竜になるとはな。

「で?ドロップは?」

「ん?ドラゴンメイルとドラゴンソードだな。あと魔石」

「俺ドラゴンメイルもらい!赤黒くてかっこいいな!」

「俺はドラゴンソードでいい」

 よし、宝箱は?

「これだな!おっ!ダガーじゃん」

「ドラゴンダガーだと、これでアキラはドラゴン装備か」

「うぉ、まじか!いいねぇ!」

 アキラが強くなってくれるのは単純にありがたいな!そして俺もレベルが上がったので風魔法or直感だ。直感をとる。


 この先はないみたいだった、ダンジョンコアが出てきて俺は迅雷魔法に、アキラは暴風魔法になった。

 今の俺らのステータスは、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 米本 夏ヨネモト ナツ 42歳

 レベル 80

 職業 冒険者

 スキル 剣術極 合成 瞬歩 火炎魔法 回復魔法 大地魔法 迅雷魔法 氷魔法 怪力 直感

 ユニーク 収納 幸運

     

 称号 ダンジョン攻略第1号

    ドラゴンキラー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 最上 晶モガミ アキラ 19歳

 レベル 51

 職業 冒険者

 スキル 上級短剣術(2/4) 索敵 火魔法 暴風魔法 水魔法

 称号 ドラゴンキラー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  これだけあがれば、なんとかなるだろう!

 そしてダンジョンの外に出るがもう一度入るとそこそこの数いるみたいだがサッサと5階層に降りてダンジョンコアを取るとショッピングモールに出る。

 他に必要なものがないか探索し、女の子の洋服や必要そうなものも収納に入れておく。必要な子がいるだろう。

 とここで学校の方にいる子からメールが来た。

『助けてください』と、アキラに見せるとすぐに行こうと言うことになり、ショッピングモールから原付を飛ばして行く。

 途中で給油して、外も暗くなってきたがそれでもできるだけ早く着きたい気持ちが俺たちを動かす。


 着いたのは夜。

 電話をしてみると、取ってくれて外で落ち合う。

 何やら大人が主導していて、食糧なんかも取り上げているようだ。

「はぁ、クソだな!」

「だな!みんな高校生か?」

「は、はい」

 原付に乗った子はいないようだ。

 みんな親はいるようで逃すわけにもいかないよな。

 とここで遠くから歩いてくる人影がいて、警戒すると生産職の親父さんだった。

「お前らがくることは女の子が教えてくれた。あいつら俺の言うことも聞かんでどうにかしてくれ」

 と言ってきた。

 しょうがないが俺らが言いに行くしかない。

 中に入れてもらいその男どものとこに行く。

「おい、お前らいいご身分だな?王様にでもなったみたいじゃないか?それでも大人か?」

「は?な、何言ってんだ?」

「聞いてこっちにきてるからな?嘘つくんじゃねーぞ!」

「う、うっせーな!何だ?俺らがどうしようが勝手だろ?」

「おい、お前ら本当いかれてんな?」

 ダメな大人だな。

「あ?やっちまうぞ?」

「おぉ、そっちの方が俺らもやりがいがあるわ!」

 アキラは相当怒ってるようだな。


 と言うことでグラウンドでしばいてやる。

「オラっ!」

「ひぃ!」

「なんだ歯応えがねぇな?オークの方が何倍もつえぇんじゃねーか?」

「ゆ、許してください」

「んじゃこっから出て行くんだな」

「そ、それは」

「サッサと出ていけこのやろう!」

 とアキラが蹴り飛ばす。

「ひぃ!ま、待ってください!俺たちを見捨てないでください!」

「んじゃ街の方に市役所があるからそっちにいけ!」

「は、はい」

「いますぐだ!」

「はいぃー!」

 と言って外に出ていった。

 俺たちは原付で追いかけると追われているのが分かって走って行く。

「ひ、ひい、ひぃ」

「はぁ、はぁ、」

 っとにばかなやつらだ。

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