第18話 幕間劇 幼馴染の独白
スースースー。
真っ暗なあたしの部屋に、静かな寝息だけが聞こえる。
眠れないアタシは、ベッドの横に布団をしいて眠っているリコちゃんを見る。
天使のような美しい寝顔だ。
スースースー。
けれどもやっぱり、自分の感情のおもむくままに
あたしがものごごろがついたときから、
何をするにも、こよりちゃんの後をくっついてまわっていた。
あたしもこよりちゃんが大好きだから、あたしと
小学3年のとき、
野球のルールなんてまったくしらないのに、
いつしか野球が楽しくなって、あたしはエースピッチャの
キャッチャーのことを『女房役』っていうけれども、チームメイトからは『夫婦』だってよくからかわれていた。
歳を重ねるにつれて、あたしの
だけど
3人の関係が大きく動いたのは、小学5年の春休みのこと。中学生になるこよりちゃんは、家庭の事情で引っ越すことになった。
こよりちゃんとのお別れの日は、今でもよく覚えている。
あたしは、こよりちゃんが引っ越しをする前日に、
結果なんて、最初からわかりきっている。
だってあたしが指定した時間は、こよりちゃんが引っ越していく時間とワザと重ねていたんだもの。
来るはずがない。そう思っていた。
でも、
「こよりねーちゃんが死んじゃった。引っ越しのトラックが、交通事故にまきこまれて」
って、うわごとのようにつぶやいた。
■次回予告
おにぃとラブラブのいつもどおりの日常が戻ってくると思っていたリコだけど……?
お楽しみに!!
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