第6話 俺、義妹とお風呂に入る。

*今回は主人公目線です。


 ザバーン!!


 洗面器で湯船からお湯をすくって、頭からかぶる。

 勢いで茜子あかねこと偽装カップルを演じることになったけれど、うまくいくだろうか。

 とりあえず、リコは信じてくれたようだけど。


 かけ湯を済ませると、俺はボティタオルで身体を洗い始める。

 今まで意識してなかったけれど、このボディタオル、リコも使ってるんだよな。リコの匂いが染み付いているかも……。


 ダメだダメだ! おちつけ俺!


 なんだか「彼女がいる」ってウソをついて、より一層、リコを意識するようになってしまったような気がする。


 だってしょうがないじゃない。あんなにカワイイんだよ? あんなにカワイイ娘が、天使のような笑顔で「おにぃ」って呼びかけてくれるんだよ?

 そんなの、意識するに決まっている。


 すりガラス越しに人影がうつっている。リコだ。


 リコは、俺が風呂に入っているとき、しょっちゅう脱衣所に来る。

 きっと適当に放り投げた洗濯モノを、洗いやすいように直してくれているんだと思う。しっかりモノの本当に非の打ち所のない妹だ。


 ん? 今日はなんだか脱衣所に長居をしているな。

 あれ? 気のせいか、すりガラス越しのリコの姿が肌色になってきているような。


 ……もしかしてだけど、もしかしてだけど、リコってお風呂に入ってくるんじゃないの??


「おにぃ、背中ながしてあげるね❤︎」


 俺はすぐさまリコから目を離す。

 でも、見てしまった! 見てしまった!!

 透けるような肌、可愛らしいふたつの乳房、そして、そして、その先端にたたずむ桜色!!


 見てしまった! 見てしまった!! 見てしまった!!! 

 ヤバい!! ヤバい!!!! ヤバい!!!!!!

 理性が弾け飛びそうだ!!


「んふ♪ どうしたのおにぃ? 兄妹でお風呂なんて当然でしょ? 幼馴染となんかよりはよっぽど自然だよ!」

「た、確かにそうかもだけど……って! 年頃の兄妹がお風呂ってヤバいって!!」

「遠慮しないで、ほら、おにぃ。ボディタオル貸して!!」


 リコは俺から半ば強引にボディタオルを奪い取ると、背中を洗い始める。

 狭小住宅のバスルーム。ふたりの距離は限りなく近くて、リコの吐息が首筋にかかってくる。


「あは♪ おにぃの背中おっきいね♪」


 リコが身体を密着させてくる。背中越しに、ふたつの柔らかい感触がつたわってくる、そしてその中央にかすかにかたいものを感じる。これってあの桜色の……。


「んふ♪ 前もあらってあげるね♪」


 リコは身体を密着させたまま、白魚のような細い指を俺の胸板にはわせてくる。


「すごぉい♪ おにぃの胸板、たくましい♪」


 リコの指は、俺の胸から少しずつ少しずつ下へとさがっていく。


「こ、これ以上は大丈夫だよ! ありがとうリコ」


 これ以上、下を洗われたら、リコにアソコがそそり立っているのがばれてしまう!


「そう? だったらぁ、今度はおにぃにアタシの背中を洗ってほしいなぁ」

「え? そ、それはいくらなんでも……」

「ええぇぇ? おにぃだけズルいよぅ! アタシも洗ってくれなきゃ不公平だよぅ!!」


 リコは、俺に密着した身体をゆっくりとひきはがす。


「ほらぁ。おにぃ。はやくうぅ!!」


 俺は、ゆっくりと後ろをふりむく。そこには……金髪をかきあげて、青色の瞳でこちらを見つめてくる、妖艶な姿のリコがいた。


■次回予告

 お風呂回、終わりませんでしたぁ\(^o^)/

 次回は、おにぃがリコの身体をゴシゴシしちゃいます。果たしておにぃは理性を保つことができるのか……お楽しみ!!


――――――――――――――――――――――――――――


 最後までお読みいただきありがとうございます。

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