第六話食事会に行ったのじゃがそこで芳恵(よしえ)の生まれ変わりを見つけたんじゃから、帰った後つねちゃんに教えなければいけないんじゃ!!

第六話食事会に行ったのじゃがそこで芳恵(よしえ)の生まれ変わりを見つけたんじゃから、帰った後つねちゃんに教えなければいけないんじゃ!!


ワシは研究者の山本に誘われて、ワシは山本と楼と食事会という名の合コンに行くことになったじゃが、場所は『満腹亭絆(まんぷくていきずな)』というところ……らしいんじゃが……あの山本と楼がワシに教えず先に行ってしもうて場所が一向に分からんのじゃ!!

迷子なんじゃ!!

まあ空を飛べば……どうにかなるか……なるんじゃろうか?

……いや、これなら誰かから聞いたほうが早い気がする。

じゃからワシは様々な者に場所を聞いてまわった。

黒い服を着た長身の男、何世か前に見た従者の服を着た者、弥助(やすけ)殿に似た者、一つの指に一つずつ両手合わせて十本の指で十本の槍を軽々振り回している者などいたのじゃがどう説明すればよいかがよく分からぬ……ワシは結構な速さで転生を繰り返したから……その時代の知識を得る前に死んでしまうことが多かったんじゃよ!!

まあ、今はその話は一旦トラバサミのようにそこらへんに置いておいてっと

ワシが最後に聞いたのは……なんだか懐かしい雰囲気の女性だったんじゃよ。

その雰囲気がな、芳恵に似ているんじゃよ。

「そこの人、満腹亭絆という店を知らぬか? これから用があるんじゃが……いかんせん迷っておってな……突然話かけてすまんな」

するとその芳恵に雰囲気が似ている人が

「そこでしたら、私もたまたまそこに用事があるの、一緒に行きますか?」

ワシは当然一緒に行くと答えた。

そして店の前には山本と楼がいた。

すると山本が

「なんだ雅嗣もう恵さんと仲良くなったのかぁ、この隅に置けないやつめ、このこの……それでさ雅嗣、他にも女性呼んだんだけど会ってないか? さっき一応な来るはずの市川(いちかわ)さんから『申し訳ありません少し遅れます。理由は聞かないでください』と連絡はあったんだけど……時間までに誰も女性陣が……いや恵さんはきてくれたか、恵さん以外が誰も来ないってなんかおかしくないか? 俺たち相当嫌われてないか?」

こういうのは多分嫌われてるわけじゃないと思うんじゃがな

今持っている能力で何があったのか調べてみるか

一分十三秒後

なるほど……その市川さんがあのお市様の生まれ変わりだったなんて……生まれ変わりか

もしかして

「突然こんなことを聞かれても困ると思うんじゃが……恵さんはなにか昔の記憶というか自分のものじゃないような……前世の記憶みたいなものを見たことはあるのか? ワシはある。ワシは藪雨雅嗣…………」

ワシが続きを話そうとしていたら恵さんが

「藪雨雅嗣ってまさか……まさちゃんか!!……久しぶり……でもやっぱり殺されてたのね。だってあの戦に向かったきり帰って来なかった。

本当は信じたくなかった……でもあれだけ……姿が見えなかったら、でも心のどこかで会えないだけでまだ生きてるんじゃないかって思ったりもしたんだよ。まあ結局ここで会ってる時点で死んでるんだけど……つねちゃんはどうなったのかな……この時代でも会えたらいいな、本当に……つねちゃんあなたに会えるなら私は……ってごめんね私ばっかりこんな話して」

芳恵の生まれ変わりに会えるとは思わなかったんじゃが……会えたんじゃから教えねば!!

まあ今は食事会の始まる時間まで待つとするかのぉ

そうしてワシと芳恵、山本と楼は食事会の時間まで待つことにした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る