第20話 適正者 その①
翌日。
『恐怖!全世界に宣戦布告!その名もゼクリフォ
ス』
『先日、この国に突如宣戦布告した「ゼクリフォ
ス」と名乗る団体はいまだ詳細が分かっておら
ず、警察は捜査を……』
『「宣戦布告する」全世界に配信謎の団体……』
新聞やニュース番組、ネットニュースなどのメディアの一覧は全世界に突如配信されたゼクリフォスの宣戦布告でいっぱいだった。
「大変なことになったわねぇ」
烈人の母・
「たしかにそうですねぇ、お母さん」
レニアがさらっと出された朝食のパンを頬張る。
「いつ来るかわからないし、気を付けないとねぇ。
烈人とレニアちゃんも気をつけなさいねぇ?」
「うん、わかってるよ」
「はい、気を付けますね」
「ねぇ、昨日のアレ、みた?」
「みたみた!あれヤバくね?」
やはり学校もその話題で持ちきりだった。
「ねぇ、ほんとにあいつらが攻めてきたらどうす
る?」
ヒカリが烈人の席の机に腰かけて話しかける。
「その時は……戦うしかないだろ。勝てる気しない
けど」
「第一、適正者ったってどうやって探せばいいの
よ」
「距離があると識別できないからなぁ……」
そういう会話を交わしていると、ヒカリの友達がヒカリを呼び出す。
「ヒーカリー!次、体育だよー!」
「あ、そっか。じゃ、また後でね」
「あぁ。」
ヒカリが教室から駆け出ると、まわりの男友達が近づいてくる。
「烈人はいいよなー、あーんなかわいい幼馴染がいるんだしよ」
「これでもう一人引っ越した幼馴染がいるんだろ?くー憎い、憎いぞ烈人!」
「い、いや幼馴染なだけで付き合っているわけでは
ないからな?それにもう一人たって、何年って会
ってすらいないし……」
「「それでもだよっ!!」」
烈人は苦笑いをするしかなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます