第16話 孤軍奮闘

『貴様ガアノバーンレッドカ!』

「あぁ、その通りだ!」

『フ、フフフ……フハハハ!』

突然ゼクリフォスが笑い出す。

「な、何がおかしい!」

『否!断ジテ否!貴様、イヤバーンレッド。オ前ハ

 何モオカシクハナイゾ』

「じゃあ何故笑った!」

『イイダロウ……ナラバ教エテヤル。我ガエネルギ

 ーノ源ハ「ロリ」!ロリコソ至高デアリ、ロリコ

 ソコノ世界ノ神デアル!』

(なんでこんな上から目線に話せんだそんな性癖

 を!)

バーンレッドに電流走る。

(そうだ……今の俺は身長的に中学生くらいだ。

 ってことはまさか……)

バーンレッドの思考が肯定するのを、全力で感情が否定する。だが、現実は非常である。

『ソウ、ソシテ貴様モ「ロリ」!貴様ノソノ凄マジ

 イエネルギーヲ吸収シテ更ナル力 ヲ手ニ入レル

 ノダ!』

「くっっっっっそぉぉぉ!」

現実とは、非常である。

『サァ行クゾバーンレッド!』

ゼクリフォスが一瞬で間合いを詰め、その両腕でバーンレッドをつかみかかる。

「か、体がっ!」

『ドウダ我ガスピードハ!ロリヲ逃サヌタメニ鍛エニ鍛ノダ』

「他のとこに生かせよその努力と足はッ!」

スカートアーマーから焔の渦を発生させ、その両腕を振りほどき距離をとる。

「マテリアルソード!」

そしてマテリアルソードを抜き取り、構える。

「速くても、その前に倒せばいいだけだ!」

マテリアルソードにマテリアルコアを装着する。

〘Flame!〙

最早聞きなれた機械音声が流れる。

『サセヌゾ!』

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

ゼクリフォスの突進をマテリアルソードで受け止める。

『何ィ!?』

そしてそのままレバーを下げる。

〘Final Attack Strike!〙

再び流れる機械音声と同時にマテリアルソードを振り下ろす!

「喰らえ!フレイムブレイド!」

『グヌァァァァァァ!』

焔の刃がゼクリフォスの両腕を切り落とす。

「まだだっ!」

マテリアルコアを再びマテリアルレイカーに装着し、二回押し込む。

〘Flame!Special attack!〙

右足を円を描きながら後ろに構えると、その右足に焔のエネルギーが収束する。

〘3!2!1!Finish time!〙

焔の渦で高く飛び上がり、右足でライダーキックを決める!

「これで終わりだァッ!」

その右足はゼクリフォスの腹部を貫通し、地面に焼け跡を残し、地面を抉りながらその勢いを消していく。

『サ、イゴ……ニッ、ソノ裸体ヲ拝ミタカ、ッ

 タ……』

爆発。

これで今日も世界の平和は保たれたのである。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る