第7話 焰の戦士、フレイム01

「そこまでだ!ゼクリフォス!」

活気の言葉が空に響く。

そこに見えるは闇夜を燃やす焰の柱。

その柱から出できた者はーー

JCだった。

え?目が見えないほど疲れてたって?

いやいや、なにを仰る。

何度見てもJCだよ


「そこまでだ!ゼクリフォス!」

『ナ、何!?』

ゼクリフォス達が一斉に声の方角を向く。

燃え盛る焰の柱。

その柱が形状を変え、地面に衝突する。

その焰は鎧となり、その体に纏う。

「そいつを放せ!この俺が相手だ!」

格好良く口上を上げる。が、

「……ん?」

「れ、烈人……?」

違和感に気づく。

視線が低い。それに髪が長くて体つきが幼い。まるで……

「まるで子供じゃねぇかぁ!?」

『あー、あー、こちらレニア。聞こえますか、烈人

 君?』

「おいレニア!これじゃあ変身っていうよりただの

 変態だろ!どうなってんだ!」

『弁明しようもないので噛み砕いて言うと、そのス

 ーツとマテリアルレイカーは感情などの心のエネ

 ルギーを別のものに変換する代物なのです。です

 が、烈人君。この技術、女物しか適合しないんで

 す。』

「おい嘘だろぉ……」

仮面ラ○ダーの様に上にアーマーでも付けているのかと思えば、性別を変えられ、挙句の果てには露出度が普通に高いボディスーツの様なものの上にお粗末に数カ所アーマーがついているだけなのだ。

「くっそ恥ずかしい……」

『その恥ずかしいもエネルギーです!どんどん恥ず

 かしがって戦ってください!』

『貴様ァ!先程カラ何ヲペラペラ喋ッテイル!?何者

 ダ!名ヲ名乗レ!』

ついに堪忍袋の緒が切れたのか、爬虫類型のゼクリフォスが叫び喚く。

「いいか!俺の名は!」

『名ハ!?』

「わからない!」

『『ズコーーッ!』』

無理は無い。なにせ女になって名乗りづらいのだ。

ふと、スーツの文字に目が行く。

『フレイム01』

恐らくこのスーツの名前だろう。ならばーー

「いいか!俺の名前はバーンレットだ!」

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