第4話 大体最初の敵は爬虫類

その日の放課後、烈人とヒカリは帰路についていた

「そういえば朝視線感じなかった?大体1580m先く

 らいから」

「なんでそんなん感知できんの」

「べ、別に視力がバケモノとかそういう訳じゃない

 んだから!か、勘違いしないでよね!」

「いやそこでツンデレ発動しなくても……」

あ、そう言えば、と烈人が話を切り出す。

「今日変質者が部屋にいてさ」

「それ朝も聞いたわよ」

「そうそう、ちょうどコイツみたいなの見た目で」

隣に無言でついてきたリニアを指差し、二人が固まる。

「え?」

「……ん?」

一瞬の静寂。

「「はぁぁぁぁぁぁ!?」」

「なんでここにいんのお前!?」

「誰アンタ!?」

「どうも皆さんお馴染み異世界から舞い降りた天才

 美少女レニアちゃんです!いや、そんな事はどう

 でもいいですから!」

「「よかぁねぇよ!」」

そんなツッコミを無視し、レニアはどこからともなく変身ヒーローのアイテムの様なバックルを取り出す。

「よくありますよ!」

「それ日本語おかしいだろ」

「そうなんですか!やっぱり日本語ウルトラ難しい

 でごさいますですね……じゃないんですよ!本当

 に時間がないんです!」

そう言ってバックルを烈人の腕に無理矢理装着しようとする。

「なにすんだよ!」

「だから時間がないのです!」

再びバックルを装着させようとするレニアの肩を、手が掴んだ。

「あれ、なんか冷や汗が……っていうかいだだだ」

「こんのっ、変質者がぁ!」

ヒカリがレニアを投げ飛ばす。

壁にめり込んでる時点で過剰防衛な気もするが。

まぁ、ヒカリだしね。うん。

「烈人」

「はいなんでしょうかヒカリ様」

変質者こんな奴が部屋にいたの?」

「はいそのとおりでございます」

「……わかったわ。ありがとう」

「え、えっとあの……ヒカリさん?」

「今から奴を引きちぎってくる」

「えちょ待っ」

その時。

凄まじい光がこの街を包んだ。

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