世界(史)のベストを探す旅

紀元前１０世紀以前その３・トップ１０決定

　最後に中国・黄河文明について選抜しますが、こちらはエジプトほどには多くありません。

(夏)禹

(殷)湯王、盤庚

(周)武王、周公旦、呂尚、成王、康王、召公奭

　禹はほとんど伝説なのですが、尭・舜に比べると「いるかも？」ということなので一応名前は出しておきます。存在が確実な殷を作ったのは湯王で、この人の時代が実質的に一番良かったという話も。

　その湯王を目指して頑張った盤庚くらいですかね。

　続く周との政権交代は殷周革命、いわゆる封神演義の話ですが、実質中国の地方政権、オリエントで言うならティグリス川のみかユーフラテス川のみみたいな話なのでそこまで大きな話とも言いづらいのが事実。

　有名な話なので、何となく名前は出てきますが、トトメスやハムラビと比較するのはちょいつらい上に功績が分散されるので更に選びづらい感じですね。

　ということで、湯王、周公旦にしました。

　湯王は一応黄河文明を形作ったらしい点を評価。周公旦は本人というより周という国成立とその発展に向けて長期間貢献していたので、代表という形で選びました。五人と言ったんですけれど、選べてこの２人くらいかな～というイメージです。スケール感でどうしてもエジプトとメソポタミアに負けてしまいます。

　ということで、各地域からの選抜者が出そろったところでトップ１０を決めたいと思います。

　独断と偏見で選考しました、紀元前１０世紀以前のトップ１０は以下の通りです。

①　ハムラビ（バビロン）

②　トトメス３世（エジプト第１８王朝）

③　サルゴン（アッカド）

④　湯王（殷）

⑤　ラムセス２世（エジプト第１９王朝）

⑥　メントゥヘテプ２世（エジプト第１１王朝）

⑦　トゥクルティ・ニヌルタ１世（アッシリア）

⑧　周公旦（周）

⑨　ナルメル（エジプト第１王朝）

⑩　シャッピルリウマ１世（ヒッタイト）

　この時代の中国はまだ限定された地域でしたので、湯王は一番下。

　トトメスとハムラビ首位を争うこととなりましたが、やはりここでも物を言ったのはハムラビ法典の現代まで至る通用力。

　個人能力としてはトトメスの方が上かもしれませんが、総合的にハムラビとしました。

　難しいのが湯王の順位で、正直ラムセスより下でも良さそうな感はありましたが、まあ、黄河文明代表というような形でこの順位にしました。

　知名度だと太公望とかの方が上でしょうけれど……

　ちなみに１０年前の企画でそれぞれの時代で単純に最強は誰かというのも同時に選考しておりましたので、今回もそれは選んでおきたいと思います。

　これはまあ、トトメス３世でしょうね。アッシリアも強い連中が結構いるんですけれど、大体最後暗殺されたとか戦死したとかあるので、ちょい選びにくいところがあります。