エピローグ

 銀狼隊の活動は多くのメディアでも取り上げられるようになり、人々の同性愛者への認識を変えることに成功した。そして、同性愛者同士の結婚も法律で認められるようになり、俺は晴れてセインとの結婚式を迎えることが出来た。式には銀狼隊は当然のこと、彼のために多くの人が訪れた。俺は心の底から生きていて良かったと思った。この瞬間を見ることが出来たからだった。俺の右手の薬指にはセインと結婚指輪が付けられた。墓で眠るセインには既に付いていると知った時に、俺は何も言うことが出来なかった。セインと俺の後に続くように銀狼隊の隊員も式を挙げ、その年は例年より結婚式が多く挙げられたらしい。

 セイン・シルヴィスはどのような所でも満開に咲き続ける、俺の銀の花であった。そして、それはこれからもそうであるのだった。

 セインを表す銀狼は幸せの象徴となった。

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