第4話

その殺気に負けじと睨み返すと男は去って行った。一体何なんだと思った。太陽が眩しく頭の真上から少しズレた所にあったので時間はおそらく2時から四時くらいだろう。時計やスマホを見ればすぐわかるけれど、見たくなかった。山頂近くに行けば山荘のようなのがあってそこで一泊して、山頂まで登る。今はそれだけ考えることにした。山荘がなくても簡易のテントを持って来ているから何とかなる、そう思うと何も心配いらない今この時間がヨンに大きな安堵感を与えてくれた。十分に休みをとった彼はゆっくり立ち上がって再び山を登り出した。

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