これは・・・

@wtasi

主人公

今街中は大騒ぎ。

勇者が魔王を倒した。

いつもの酒場が大盛り上がりだ。

皆が勇者を口にし称える。

それを私は端っこの席で飲みながら聞いていた。

そして私は思う。なんて私は普通なんだと。いや、普通な人が一番欠けてはいけない社会性があまり高くないからやや生きずらいかもしれない。

まあいいや。私は私。

わたしの主人公は私だ。













東の魔女

そう呼ばれる人がいる。

昨日の酒場でも勇者とどっちが強いと話に出ていた。やや東の魔女優勢。恐ろしいことだ。まぁあまり情報がないからってのもあるだろうが

噂によると魔王ですら近寄らない魔法使いだとか。

ほんとにいるかすら怪しいのだが・・・


そうぼんやりと人混みを除け歩いていると周りから沢山の怒号が聞こえた。


 な、なんだ。いったい・・・


目の前には勇者


凱旋の通路に飛び出てしまった。

軽く手で押され尻もちをつく。

しくったなぼんやりしすぎた

頭を下げながらそそくさと戻ろうとすると、

「おい」

重い声が響いた。

「凱旋だぞ、、雑魚が死ねよ」殺意はない馬鹿にするだけの言葉が飛んでくる。

引くのが正解。でも、


「だまれよ 東の魔女以下の雑魚が」

親指を下に向けてそう言う。


私の主人公は私

これ以上私の主人公をコケにされて黙っておくことはできないそう思った。

剣が抜かれる。

怒号も静まり観衆が悲しみの顔をする。そうか死ぬのかそして悲しんでくれてありがとう、きっと間に合わない剣を抜きながらそう思った。

私の首が切れる刹那

東から魔法が飛んできた。






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