第56話 近松門左衛門の言葉
大事を思い立つ者が、小事にこだわる事なかれ。
―――近松門左衛門 (日本の人形師)
『曽根崎心中』や『心中天網島』などで有名な、人形浄瑠璃や歌舞伎の作者である江戸時代の近松門左衛門。
日本のシェイクスピアとも称され、作品数は多く、後年の文壇にも強い影響を与えています。
冒頭の言葉は、感情に振り回され、自分の大きな目標を見誤らないように、という言葉です。
そうは言っても、どうでもいいことにエネルギーを奪われて、時間を使い、振り回される、どうにもならないこともありますが……。
他にも、こんな名言もあります。
「芸というものは、虚にして虚にあらず。実にして実にあらず。この間に慰みがあるものなり」
「芸というものは、実と虚との皮膜の間にあるものなり」
「侍とても尊からず、町人とても卑しからず。尊きものはこの胸一つ」
「稼ぎに追ひつく貧乏なし」
「我、人に辛ければ、人また我に辛し」
「子は親の慈悲で立ち、親はわが子の孝で立つ」
「負けて勝つ」
「人は落ち目の志」
「人の口には戸が立てられず」
「人から憎まれようが恨まれようが、それで死ぬことはない」
「睨まれて死ぬ者なし」
「死に行く身をたふとえば、あだしが原の道の霜。一足づつに消えていく。夢の夢こそあはれなれ」
「恋と哀れは種一つ」
近松門左衛門といえば、タイトルの中の一覧でも一際インパクトが大きいのが「
女遊びのために、嘘をついて借金して金を使いまくる男が、ヤケになって女を殺していった末に証拠が見つかって、最後には捕まる、というとんでもない話ですが、これまでに7回ほど映画化され、テレビドラマスペシャルは3回ほど映像化されています。
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