第30話 太宰治の言葉
笑われて、笑われて、つよくなる。
―――太宰治 (日本の作家)
『走れメロス』『人間失格』などを世に残した太宰治。
向精神薬への依存や、結婚後も複数の愛人との女性関係があったり、そして苦悩の末に描く狂気の筆致、女性との入水自殺による最期など、その人生は壮絶で、様々な作品で取り上げられています。
作品を世に出すということは、同時に様々な批判・批難などの、聞きたくない批評も浴びるということでもあります。
「笑われて、笑われて、つよくなる」とは、精神の根底で、太宰が自分に言い聞かせ、自らを奮起させていた言葉なのかもしれません。
また、太宰は次のような言葉も残しています。
「学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底にひとつかみの砂金が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。勉強しなければいかん。」
教科書に作品が載る作家が送る、「ひとつかみの砂金」という言葉。
勉強そのものよりも、その後に「残るもの」が貴いというのは、学生時代よりも大人になった時の方が、分かる気がします。
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