第3話
次の日また私は1枚の仮面を被った
いつまでも笑えるように
そう思いながら仮面を被る
何してるんだろうって思うけど
自分でも分からない
もう1層のこと仮面を破ったらいいのにって思うけど
そうしたらまた
虐められるかもしれないという恐怖が体を襲う
だから破りたくても破れない
電車に乗り乗り換えまた電車に乗る
毎日同じ時間に電車に乗って同じ時間に学校に行く
電車はトータル20分以上乗ってるので音楽を聴く
ボカロを聞いて泣きそうになる
歌詞が私の心をグッとさす
いつも泣きそうにながら学校まで向かう足取りは重い
今日もいつもより重い
行きたくない行きたくないと思うにつれ足が重くなる
この仮面を剥がすことが出来たら幸せになれるのか
それとも被っていた方が幸せなのか
どっちなんだろう
教室に入るとみんなの声が響く
そこまで大声出さなくてもいいのにすごい声を出す
「おはよう」
クラスで仲良くなった子に声をかけられる
「おはよう」
ニコッと笑いながら返す
いつもここまでしか会話が続かない
今日の日課はえっと、
最悪だ選択科目がある
選択科目2時間連続でやらなければならないのに
友達が一人もいない
ていうか、そもそも
クラスに友達と言える人なんていないのかも
担任の先生も怖いし
去年の方が良かったなーって毎日呟いてしまう
行けないことだって分かってるんだけどね。
選択科目の音楽に向かった
ひとり寂しく移動教室
なんか昔の私みたい
移動教室で虐められたな
1人で泣きながら行ったな
寂しかった。辛かった苦しかった
死にたいっていつも泣いていた
今はもう違う
仮面を被ってるから平気。大丈夫
そう呟く
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせる
そういいなって言われた
言って貰えた
心をプラスの力で満たしてあげてって
そう書かれた手紙を見たとき何度も何度も泣いた
いつもそばにいてくれた先生。
今でも見たら泣いてしまう
辛く苦しい
毎日会えていた日々が幸せだったんだな
そう思いながら音楽の歌を歌う
校歌を歌うけど今のはあんまり覚えられない
だから、そんなに楽しくないし
席も仲良くない人と、隣
嫌だな、辛いな
そう思うと仮面を被っているのにだんだん破れそうになる
そうなるとまた貼り付ける
何枚までもつんだろう
私の仮面は、何枚まで?
何十枚まであるんだろ
何百枚かな
もしこの仮面が切れたら、私は、私はどうなるんだろ
そう考えるだけですごい不安に襲われる
授業を聞いていても何も入らない
3時間目、4時間目もぼーっとしていた
ここに私なんでいるんだろ
何してるんだろ
生きてる意味ないなぁ
授業中なのに仮面が外れそうになってしまう
行けない、行けない、だめだよ。
外れちゃダメ。
外れちゃ、、、だめ、、
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