第7話

「どうしたの、ミハルさん?ひどい顔だ」

紘一がミハルにスタバでたずねた。

「ううん、別になんでもないの。気にしないで」

「気になるよ。とんでもない顔だ。

まるで女性の顔じゃないみたいだ」

「きらいになった?」

ミハルは紘一の心が自分から離れる

事だけが心配だった。

「そっ、そんなことはないよ。ただ」

「ただ、なに」

「愛する女性には美しくいてほしいから」

「紘一さん。いま愛しているっていった?」

「ああ、もちろんだ」

「紘一さん」

ミハルと紘一が見つめ合い

しっかりと手を握り合った。

ミハルはしかし気がつかなかった。

貴一が後ろの席でギラリと

眼を光らせていたことを。

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