第35話 色んな服を着よう!

「ロマリアにも新しい服を出してあげる。町にいくならやっぱりお洒落したいだろうし」

「えぇ!? だ、大丈夫ですっ! 私なんて、最低限の身体を隠せる布切れでも頂ければ……」

「ロマリア、卑屈過ぎだよ……」


 ロマリアに似合いそうな服を考える。

 綺麗で長い黒髪、スラッとした細い身体。

 多分、これが良いはずだ……!

 俺はキャンプスキルで服を作り出した。


「これはどう?」

「わぁ~……!」


 ロマリアは驚いたような声を上げる。

 俺がロマリアの為に出した服はミントグリーンのワンピース。

 ウエスト部分は細いリボンで軽く結んであり、シンプルながらもラインを美しく見せてくれるデザインだ。


 ロマリアは瞳を輝かせる。


「こ、ここ、こんなに素敵なお洋服を私が着てしまっても良いのですか!?」

「ロマリアに……似合いそう……」

「気に入ってくれたみたいで良かった!」

「じゃあ、最後は私だね!」


 ルーナは胸を張って、鼻息を荒くする。


「ルーナも俺の服が着たいの?」

「そりゃもちろん!」

「でも、洗濯してる時以外は自分の服を着てるよね?」

「だって、エノアが私に渡す服って布地が多いんだもん~! でも、新しい服を出せるようになったみたいだし、もっと軽装の服も出せるでしょ?」


 ルーナは期待した瞳で俺を見る。

 確かに出せるけど……。

 俺の目には毒なんだよなぁ……。

 しかし、こんなに純粋な目をしているルーナに対して誤魔化すことなんて出来ない。

 俺は仕方が無く、ルーナが普段身に着けているホットパンツとシャツによく似た服をキャンプスキルで作り出す。


「はい、ルーナ」

「お~、良いね! これなら動きやすそう! よーし、早速――」

「ルーナ、着替えるなら自分の部屋に行ってね」


 俺が先んじて止めると、ルーナはテヘペロみたいな表情でコツンと自分の頭を叩く。

 何かを思いついた表情のルーナはロマリアとフェリに呼びかける。


「じゃあ、せっかくだからみんなも着替えるついでにお風呂入ろうよ~」

「そうしてもらえると助かるな、脱衣所もあるからね」

「わ~い、行こ行こ~!」


 そうして、女子3人は脱衣所に向かった。


「……せっかくだし、俺も次にお風呂に入って、町行きの服に着替えようかな」


 こうして、王都に行く準備は整った。


 ――――――――――――――

【業務連絡】

 明日は投稿できるか分かりません!

 すみません!

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