異星人がいるかもしれない惑星系の考察

立ち読み愛好家

第1話

異星人がいるとすれば、どのような条件が必要かについて考えてみます。

まず、中心恒星。

恒星はそのスペクトル型で、分類されます。スペクトル型は、その恒星の重量によって決まります。恒星のパラメータは、実は重量に関係する値が多く、寿命なども重量で決まってきます。地球の場合を考えれば、恒星の寿命が数十億年単位でないと、生命進化の時間が取れないため、軽めのF型星から重めのK型星までと考えられます。

スペクトル型については重いほうから順に、O、B、A、F、G、K、Mと規定されている。

各スペクトル型の特徴としては、O、B、A型星では、紫外線成分が強すぎ、M型星では暗すぎ、赤外線成分が強くなるためいずれも生命の存在に不適と考えられる。

更にM型盛では星として不安定で、フレア(恒星爆発)が頻繁に惑星を襲うので、生命の生存に適しているとは言い難い。

次に惑星の特徴だが、ある程度の大きさは必要。大きさは概算的に表面重力かかわるので、あまり小さいと大気を保持できず、ひいては液体の水も維持できない。

惑星が、単純に物質か積もってできたものと仮定すれば、その生命がいる惑星のサイズは、地球程度とならざるを得ない。

惑星のサイズがあまり大きいと、ガスを取り込みガス惑星になってしまうので、結構大きさはシビアかもしれない。

あと、生命の住む星として惑星を挙げたのは、生命の発展には光の存在が不可欠だからというのもあります。光がなければ光合成も行われませんし、動物の視覚も発展しません。

光は恒星から来るものですから、恒星から外れてしまった自由惑星では望めません。

自由惑星でも生命が発生するといった説もありますが、光がないためその発展には制約があるとしか言いようがありません。

まとめると、主星が、軽めのF型星から重めのK型星で、大気を保持できるだけの惑星としての大きさを持ち、ハフビタルゾーンに惑星が位置すること。

これで、生命誕生の最低条件がそろうことになります。

月の存在が、生命誕生のカギという説があり、意外と的を射てると考えていますが、地球程度の大きさの星に月ほどの大きさのある衛星があるなど、どの程度の確率かと思います。

異世界物など、複数の月がある世界が描かれることがありますが、地球程度の小さな星に複数の月サイズの衛星があることは考えづらい。

衛星を衛星と成り立たせるには中心となる惑星の重さにしたがって、取りうる軌道があって、軽い人工衛星なら複数存在出来るが、月サイズともなれば、複数存在は不可能。まあ、異世界らしさを示すには格好のアイテムですが。

これは異世界にも言えて、複数の月の存在や太陽の色合いが異なるなど、意外と制約が多く考えられます。

異世界物でも当然のように森とかあるわけで、これはその世界で、生命が自然発生したと考えざるを得ません。

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