応援コメント

第31話 戦争の倫理」への応援コメント

  • 両国は戦争をしている状況なのに、根っこが同じだからといって国民がお互いを兄弟のように感じているという点はちょっとつじつまが合わないようです。 もちろん一部そんな国民がいることはできるが, 古今東西を見ても大多数はお互いを嫌ったり無関心に近いと思います一般的にはむしろ一つの国で分かれて互いに私が正統だと主張すれば、両国の国民の仲も良くないと思われるのが正しいのではないでしょうか?

    作者からの返信

     コメントありがとうございます!

     まず、多くの帝国人にとって旧レムリアは自分たちのルーツである偉大な国家です。
     帝国はその旧レムリアの後継国であり、それゆえ西方世界の盟主たる資格があると(少なくとも帝国人は)思っています。

     このため、帝国人は旧レムリア以外の西方諸国に対して強い差別意識を持っています。
     例えば帝国人はヴィリアーニ族を「蛮族」と呼ぶ一方で、旧レムリア構成国やアルカシアのような国家を「文明国」と称します。

     こうした背景から、帝国人は自分たちとルーツを同じくし、西方世界で唯一の「文明国」である王国に対して、まるで兄弟のような親近感を抱いているわけです。

     もしこの説明が分かりにくければ、次の例を考えてみてください。

     エチオピアで内戦が起きたときとウクライナで戦争が起きたとき、それぞれのニュースに対して日本人はどちらをより「身近」に感じたでしょうか?
     実際には、多くの日本人がウクライナの戦争により強い関心を持ちました。

     その理由の一つには、「ウクライナはより文明的な国家だから」という先入観があるでしょう。
     だからこそ、そこで行われたことにより強い関心を抱いたのです。

     同じように、帝国市民は旧レムリアという共通のルーツを持つ王国を西方世界で唯一「文明的」な国家だと考えています。
     それがゆえに、王国に特別な親近感を抱いているのです。

     これで説明になれば幸いです。

    編集済