第30話 大会前の試合1
部活は徐々に慣れてきた感じではあります。
なんと言うか、試合が近いせいか上級生の皆さんはギスギスした感じが否めない。
あと、上級生たちは練習相手が欲しいらしい。
いつも同じ人が相手なので違う刺激が欲しいらしいとのこと。
まぁ、そのことで前川先生が少し考えているらしいけど。
練習試合でも組むのかな?
それなら、それで楽しそうではあるのだけど。
僕の出番もあるといいな。
部活は体育館で練習ができるのは火曜日と水曜日と金曜日と土曜日の週4日。
月曜日と木曜日は体育館が使えないので自主トレ+筋トレの日。
僕的にはこの筋トレの日を大事にしたいと思ってたりしてます。
今世は中1にも関わらず、もう前世の身長を抜こうとしてます。
て言うか、多分前世の身長の163センチは超えてる気がします。
前世では成長期に過度な運動をしたせいで、膝の骨(柔らかい骨)が歪んで強い運動をすると痛かったりして、良いパフォーマンスができなかったからなぁ……。
今世ではじっくり体も作っていこうと思う。
バスケに必要なフィジカル的な能力(ちから)は脚力(瞬発力や跳躍力)と体幹(バランス感覚や当たり強さ)と持久力(バスケのスタミナって他のスポーツと少し違っていて、ストップ&ゴーを常にしているスポーツなので走り続ける能力も大事なのだけど、どちらかと言うと回復力のほうが大事なのかな。インターバルでスタミナを使う点でボクサーと似てる気がする)の3つが大まかなものかな。
腕力も…ドリブルつくにしてもシュートを射つのにしても必要か。
あと腕力に関してはアームガード、ドリブルをついてる時の反対の腕も筋力があると硬くてボールを取られにくいよね。
体幹は家で毎日、暇な時にしてる。
持久力はダッシュとフットワークで鍛えられる。
あと、瞬発力もダッシュとフットワークである程度は鍛えられる。
跳躍力と腕力か。
うーん…前世では僕のバスケスタイルは3ポイントが不可欠だったんだよね。
3ポイントが入る→相手は3ポイントを警戒しなくてはならない→距離を詰めなくてはならない→詰めてきた一瞬の判断で抜ける。
が、一連の動作だったんだけど。
今世は3ポイントが無くてもボールキープもできるし、ドリブルスキルも高い次元で手に入れてる感はあると思う。
この間の前川先生とやった時に確信した。
ちなみに前川先生は千葉県代表でバスケやってたらしい。
とりあえずは今の段階で県代表レベルまで行けたのかな?
ざっくりすぎて分からんけども。
それはさておき、今の僕のバスケスタイルは必ずしも3ポイントが必要であることはないんだろうね。
最終的には3ポイントも射てる様にならないとだけど。
と言うことで、今は跳躍力をつける事に全振りします。
と言っても、ジャンプ力って結構バランスが大事らしい。
ふくらはぎ、太もも、お尻、足の付け根、お腹、背中、お胸をそれぞれバランスよく鍛えなくてはならないのよね。
最初はただただジャンプを繰り返すのが良いって言うよね。
自重に慣れてきたら、各部位をそれぞれ鍛えていこうかなと思います。
先週、先輩方が大会の一回戦を勝ち抜いて今週末に二回戦の対戦相手とやると言っていました。
そこは今大会の強豪校の1つであり、ここに勝てれば決勝までいけそうらしいですね。
実質の準決勝と言う訳ですね。
で、その対策と言うか練習相手なのですが……
「え!?ホントにこのメンバーでやるんですか!?」
「ええ。本気ですよ。大丈夫。私もでますから」
と言うことで急遽5対5の試合形式のゲームが組まれる事になりました。
メンバーはスタメンの皆さんと僕たち補欠組+前川先生。
スタメンはガードが竹内先輩、
シューターに中山先輩、
フォワードにキャプテンの星野先輩、
パワーフォワードに大木先輩、
センターに飯田先輩の5人。
対して、こちらはガードが僕、
シューター兼フォワードの前川先生、
フォワードに龍也、
もう1人のフォワードに千葉先輩、
センターに北野先輩の5人。
「おいおい……話になんないだろ。1年とゲームしたって練習にならないだろ」
「な。そう思うよな。先生がいれば良いって訳じゃないよな」
ゲーム開始前から先輩方の抗議とも愚痴ともとれる言葉が飛び交う。
ま、おっしゃることも分からなくはないけど油断してると足元掬われますよ?
「なら、こう言うのはどうですか?負けたほうがスタメンと言うのは?」
「はぁ!?マジっすか!?」
「冗談です。それじゃゴリラ5往復追加という事にしましょうか」
「え!?絶対負けられない!勝つぞ!」
「絶対勝つ!」
おーおー、先輩達気合いが入ったなぁ。
「先生〜、スタメン相手に勝てる訳無いよー。ゴリラ嫌いなんだけどなぁ……」
「ポール(北野)。最初から負けると思ってたら絶対勝てませんよ。次に戦う相手は格上です。勝つ気がないならやらなくて良いですよ」
「え?先生、そんなこと言わないでよ。やりますよ。勝ちますよ」
「うん!その意気です」
よっし!僕もいっちょやったりますか!
「北野先輩。ジャンプボールは僕の方に落としてください」
「え?えっと〜君は萩原くんだね。わかったよ。君の方に落とす様にするよ」
「お願いします」と頼んで位置につく。
「それでは試合を始めます!ジャンパー!」
飯田先輩と北野先輩がサークルで構える。
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