第19話 毎日バスケ
おはこんばんは。どーも、僕です。。。
あれからほぼ毎日、葉月とはバスケをするようになり、駿君によると家でもずっとボールをいじっているらしい。
教える側からすると本気度が伝わってきて、嬉しい限りだ。
そして、毎日真剣に練習しているせいか目に見えて上達しているのが分かる。
まぁ、龍也ほど才能に溢れてるって訳ではないが毎日コツコツと努力するって言うのがどれだけ大事かは最近の葉月を見ていれば誰でも分かると思うほど上達している。
上手くなっていくのが分かると楽しいだろうしね。
時々、上手くできた時なんかに褒めてあげると照れながら「ありがと」って言っていたりしてるので上手くなっていくのが嬉しいことが分かる。
そんなこんなで毎日バスケをする日々が続いて、夏の練習試合が懐かしく感じる今日この頃。
短い秋が過ぎ、冬は家の中でドリブルチャレンジ。
テニスボールを使ったドリブルでミス無くやり遂げる練習。
ミスしたら最初から。
これにより、緊張感も出てドリブルの技術も上がる。
葉月にも同じようにやらせてる。
「マモもたつ君も上手いからすぐできるけど、あたしはまだまだ下手だし、すごく時間がかかっちゃうよ」
「最初は誰でも下手くそなんだから、気にしないことだよ。こんな短期間で僕がやってる練習を時間がかかってもできちゃうことの方がすごいからね。全然下手じゃないって」
こんな感じでなんやかんやで葉月を励ましつつ、一緒に練習している。
ちなみに葉月は仲良くなってきた所、僕をマモ、龍也をたつ君と呼ぶようになった。
さらに季節は流れ、幼稚園も年長さんの冬。
卒園式も間近に迫ってくる季節。
夕方の体育館でバスケをし終わって後片付けをしている所、僕と龍也と葉月は中川コーチに呼ばれた。
「君たち3人は今年の春から小学1年生になるんだよね?」
「うん、そうだよー」
「なら、そろそろ大会出場についても検討していかなきゃならないな」
「え!?大会ですか!?僕たち出れるんですか!?」
「うん。考えないとねって話だけど、どうする?私からしたら3人とも実力的には問題ないと思うけど」
「出る!出る!出たいです!」
「僕も出れるならでたいです」
「あたしも2人が出るなら出たいです」
「うん。分かった。このことは上に報告しておくよ。多分大会に出れるように手配してくれるはずだよ」
「ホントですか!?あざっす!!」
大会に出れるってことは強い子たちとバスケができるってことだから、僕にとってはバスケが強くなる1つのイベントなので出れるのはありがたい。
「大会は君たちの上級生とも一緒に出るので色々と調整は必要だと思うし、調整はするけど頑張ってくれな。」
『はい!よろしくお願いします!』
よし、これからは大会に向けて頑張って行こうと思う。
「龍也、葉月。大会に向けての練習メニュー用意するけど、やる?」
「え?無茶な奴だったら要らない。」
「あたしはマモと一緒だったらやりたい!」
「分かった!葉月はこれまで通り僕と一緒にやろう。龍也は1人で頑張ってな」
「ごめん!嘘!僕もやりたい!」
「了解。2人でやる練習もあるけど、3人でやる練習もあるから全然おっけーよ。またこれから頑張って行こうな」
『うん!よろしく!』
次の練習からはコーチに無理言って1コートを借りて練習を開始する。
その練習って言うのが、まぁ、ざっくり言うと所謂(いわゆる)スリーメンだね。
ゴールのボードにボールを当てて、跳ね返ったボールをキャッチして、左右に開いた味方のどっちかにパスをさばく。
パスをさばいたら、パスをした人の反対側の人と入れ替わる。
ボールを貰った人は入れ替わった人にボールを戻す。
この状態で真ん中の人がボールを持っていることになり、攻めて側は理想の状態になる。
なんせ、真ん中にいる状態で左右にパスが出来る状態にあるし、自らもシュートが射てる形にある。
この練習は味方がリバウンドを取ってからの速攻を作る形を想定している練習なんだよね。
理想の三線速攻を作る練習としてはどこのチームでもどこの学校でも行ってる練習であることは間違いないと思う。
慣れてきたら、ディフェンスを置いて3対1、もしくは3対2の形を作ってより実戦に近い練習に近づければ速攻の完成度はさらに増す。
シュートを外したら、もう1度リバウンドを取って反対のゴールに向かってスリーメンを続行する。
この練習って究極、一生やれるんだよね。
前世での学生の時はこの練習がめちゃくちゃ辛かったことを思い出すね。
まぁ、とにかくこの練習で早い展開にも慣れていけたらなと思う。
確か、大会は6月の中旬辺りに開催されるはずなのであと4ヶ月くらいなのでそれに向けて頑張る所存でございます。
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