第20話 モンスターだらけのビル

 セルティスは既にかわすこともできない。爪が肩を貫こうとしている。


 その時、フワッとセルティスの身体が浮いた。


「えっ?」


 セルティスは呆然とした。


 ホークがセルティスを抱きしめるようにして、助けていた。


 セルティスはホークに立たせてもらうと、少し照れながら感謝する。


「あ……ありがとう」


 アランとレビーはセルティスとホークのやりとりを見て笑う。


「やっぱりお似合いなんだよなぁ」


 アランが呟く。


 その声はホークに聞こえていたようだ。


「余計なお世話だ」


 ホークはアランの頭を小突いた。


 セルティスを狙ったのは、ライオン型のモンスターだ。ライオン型モンスターも100匹はいそうだ。


 その中の1匹がセルティスを襲った。


 セルティスは、ライオン型モンスターに向き直って構える。


 アランは、ライオン型モンスターに手裏剣を投げつけた。


 投げる瞬間まで脱力、投げる時に息を吐いて力を入れる。


 ビュンッと音がする。


 でも、静かな音で、威力が増してライオン型モンスターに突き刺さる。


 アランはそのやり方で次々と倒していく。


 一方、ビリーはキックやパンチでライオン型モンスターをノックアウトさせていく。


 ビリーのパンチはグローブから光を放ち、光と同時に速いパンチを繰り出す。


 ライオン型モンスターを倒し終えると、再び、ビルの中を探索する。


 このアジトがあるビルは4階まである。


 セルティスたちは何もないことを確認して、3階まで上がってきた。


 ドラゴン型のモンスターがたくさんいる。


 数えるのも面倒だ。


 セルティスはフーッと息を吐いて、ラグナロクを振った。


 炎と同時にドラゴン型のモンスターを斬っていく。


 しかし、ラグナロクが遮られた。


 ドラゴン型モンスターは、口から火を吹く。


 その火がラグナロクの炎とぶつかり合い、遮えぎったのだ。


 セルティスは、ドラゴン型のモンスターにラグナロクを向ける。


 その時、アランが手裏剣を投げつける。


 その手裏剣はビュンッと静かな音がする。


 手裏剣はドラゴン型のモンスターに深く食い込んだ。


 ドラゴン型モンスターは雄叫びを上げて倒れる。


 そのアランにさらに別のドラゴン型のモンスターが狙っている。


 ドラゴン型モンスターが吹いた火が、アランを襲った。


 レビーがハイキックで、ドラゴン型モンスターを蹴り飛ばす。


 その後で、グローブが光ったと同時にフックでドラゴン型モンスターを叩きつけた。


 アランとレビーはお互いに協力してドラゴン型モンスターを倒していく。


 ホークもダガーで次から次へとドラゴン型モンスターを倒していく。


 ダガーを振ると、ドラゴン型モンスターに氷に変化したダガーが貫く。


 ホークがさらにドラゴン型モンスターに攻撃をしようとダガーを突き刺そうとしたとき、背後にいたドラゴン型モンスターに気づかず、肩を噛み砕こうとしている。


 ホークが気づいた時には、既に遅し。ドラゴン型モンスターは目の前だ。

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