第16話
おれは今…姫様とデートに来ていた…まぁデートという名の視察…なんだけど
姫様…視察って事を忘れてるのかな…姫様楽しそう……まぁ楽しければそれで良し!
「ねぇ…見てください!ど、どうですか?似合ってますか………だめですか」
(落ち込んでいる姿も…か、かわええ…はっいかん!…)
「す、すみません…とてもお似合いで…美しかったもので…見惚れてしまいました!」
姫様は顔を真っ赤に染め…ながら「もういいです、恥ずかしいので…やめてください」と言い…俺をポコポコ…叩いてきた
自分は素直にそれを受け止め…しばらくの間…叩かれ続けるのだった。
★★★
「ねぇ…」
姫様に呼び止められ…何かと思いつつ…後ろを振り向くのだった。
「はい!…なんですか…姫様!」
そう言うと…彼女の頬が膨らんでいった…
「それよ!それ!」
「はい?」
「なんで?私だけ…姫様呼びなんですか!?……皆さんの事は呼び捨てなのに……そんなの不公平です……怒りますよ!ぷんぷん……。」
「そんなことは…ないはずですが?……姫…」
「……私を…その名前で呼ぶのなら…返事はしません……。」
〘チラッ…チラッ!〙
あぁもう…分かりました…分かりましたよ、はぁ〜
自分は…その名を口にする。
「リルナティア………これで満足ですか!」
「……うんっ!えへへ〜」
う!?喜んでくれたのは嬉しいが……周りの目が…あはは…すみません
★★★
「ずいぶん…人気者ですわね…ねぇ」
あああぁぁぁ……そうだ!そうだった!…すっかり頭から…抜け落ちて…忘れていた…
「あらあら…まったく困った人ね…そう思わないかしら?みんな!」
(え?みんな!?ま、まさか…)
勇気を振り絞り…振り向いた!…だがそこには誰もいなかった
その時『あははは〜…引っかかった…』と楽しそうな笑いが聞こえ…次に『お〜ほほほ…お見事ですわ……」と声も聞こえ……もう理由がわからなかった。
そんな自分に彼女たちは…いっせいに抱きついてきたのであった。
★★★
おい見ろよ…道の真ん中で…白昼堂々抱きついてる奴等がいるぞ……はぁやだねぇ〜…。
お前はさっきから何を………あぁあれか…!あれなら…まぁ…コノ町の名物みたいなもんだ!あんまり気にしすぎると…ハゲるぞコイツみたいにな!
って…おい!?だれがハゲだ!…おれは禿げてねぇよ……。
あーはいはい…わかったからさっさと行け!
「すまんな…あのㇵ…馬鹿が、騒いでよ…」
「いえ…大丈夫ですよ…あのㇵの事など…別に気にしていませんから…はい!」
「そ、そうか…ならいいんだが…(今何か言いかけなかったか…まぁ気のせいか?)
(へ〜くしんッ…ズズズ…あぁ今誰か…俺のことをハゲって言った気が…誰だ!俺は禿げちゃうねん…剃ってるだけだって…ふぅ)
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