第10話 組織

 未来との戦いから約2ヶ月程経った。薬師寺が弱った私達を殺しに来ると思ったが失踪し数日後に都内で変死体で見つかったらしい、死後数時間で死因は射殺で摘出した弾が特殊な弾丸で7.62mmx42 SP-4というPSSというロシアの暗殺向きの銃で殺されたとの事、なので今ロシアが暗殺した疑いでとても揉めている。それに重なるように本國さんの告発でアメリカとロシアの技術をスパイした事、E4=白緑の死神でそれを無理矢理動かしていた事、人工ミューテェイトを作る為にホームレスを拉致し結果殺害などがバレ薬師寺の派閥は壊滅した。そして薬師寺首相死亡ということにより憲法第70条が適用され内閣総辞職して日本は大騒ぎだ。だがそれよりも、隣国が南北統一したらしい、なんせ北の方のミューテェイトとミュータントの反乱軍が結成され勝利し、それに危機感を感じた南側が戦争休戦協定が破棄し一方的に開戦したが北側の能力者の異常な量に押されて、南側が降伏し合併され中央朝鮮人民共和国になったらしい。

 北で能力者が大量に発生した事に関してイギリスの天才学者のホーキンス博士は「例外はあれど、私の様に病で死にかけてるなどがトリガーになり覚醒して進化したらしい、私もALSを完治し筋肉が活性化し車椅子を破壊した私は文字通りのだ」と発言した。

 この隣国の緊急事態や世界中の学者の話を聞き、日本は危機感を覚え早急に総理大臣を決める投票を始めようとしたが、ロシアによる暗殺などを恐れたのか立候補は本國さんだけだった上72%の過半数を超え決まり、陛下からの任命を受け第103代内閣総理大臣に決まった。そして日本は自衛隊の他に、別で行動できる能力者を主軸とする治安維持や国内外の防衛などをする組織が結成する話になった。この案に反論する者も多く、批判する国もあったが「隣国や他国の末路を見てどうするのが最善かわかるだろう?火を見るより明らかです」と本國が発言したらほぼ黙った。ただ組織をやるならメテオブレイカーをリーダーにしろとの反対していた議員や一般市民からの声が多かったが、リーダーだと現場仕事ヒーロー活動できないし私は承認欲求の塊だけど馬鹿だから流石に無理と断ったが、隕石落下前からの日本のヒーローの象徴だから頼むと本國さんにも言われ、書類とかはサポートするからと未来まで言うから断れずリーダーをやる事になった。やるからには意思疎通できるミュータントの人権を求めた。が案外すぐに決まり人と同じ人権をほぼ受けるようになった、意外にもここまで人権保障される事は世界初だった。何故なら世界規模で知能問わずアンチミュータントを掲げる組織がかなりあるからだ。そして私より強い人は確実に国内にいるのにリーダーで良いものかと思ってしまう。私は最初の能力が空を飛ぶなシンプルなミューテェイトだし......と思いながらも、そもそも組織名もまだ私と実質無能力者の未来だけなので決まらず、本國から取り敢えずは対話可能で協力的な戦闘に活かせるサテライト級くらいの能力者を年齢問わず集めてくれとの事だ、多分そのあと面接でもするのだろうと思った。

 国会議事堂で私を組織名未定のリーダー、未来を非能力者でまだ弱っているがE4改造手術による力と自前の正義感が十分という事で副リーダーになった。逆に私は何を評価されて今の立場にいるのかあやふやで不安になったが、取り敢えず仲間集めは身内に提案するのが早いと思い毛を針にする父に話したが家族を守る人がいないし俺は多分サテライト級では無い言われたので納得して、次は口から火球飛ばせるフギンに提案したらノリノリで快諾してくれた。守れなかった上に緊急事態とは言え大怪我した状態で放置したのに責めるどころか感謝して、更に快諾してくれるなんて本当に良いやつだよ......人間態の目が真っ黒なのはまだビビるけど......それと、あと翼君はめちゃくちゃノリノリだったから年齢的に心配だけど親にもお願いされたので責任を持って連れて行く。

 そうして更に集めるために、取り敢えず日本国内限定でミュータント、ミューテェイト問わず日本中をアフターメテオ、アナーキストユニオンの有能そうでヤバくなさそうなやつを引き抜こうとしたり、未だ名称不明の豚がリーダーのミュータントグループ探したり、わざと私が目立つ行動をし集まってくる能力者を引き抜こうとしたりした。

 もちろん未来にかなり怒られた、だが他のやり方もやったりしたので成功もあった。

 1数日かけて集められたのは、隕石落下の次の日に家を自分事燃やして警察に保護された若い男の人、空無技絡一刀流派くうむぎらくいっとうりゅうはの創始者で見える範囲の5kg以上の物の位置を交換させ、刀身を不可視に出来る若き天才女性剣豪、自分の血液を武器にするイケおじ、物体に爆発エネルギーを込めれる(重ければ重いほど込めれる)ギャル、全身ダイヤモンドの様になれる上に結晶を作り出して攻撃や防御ができる肥満体型の男、漫画のヴァンパイアみたいな事が出来る日光の心配はいらない幼女と、自宅に待ち伏せしていた元の蜘蛛の種類がよくわからないがギリシャ神話のアラクネっぽいミュータントの女と、それが連れてきた人型のミュータントの男のリオックと女のオオスズメバチ達を勧誘(向こうから来た希望者含め)した。

 結局反社と宗教団体から引き抜きは無理だったが取り敢えず集めた人たちを本國に会わせたがまさかの面接は無くリーダーが連れてきたから良いという事で全員加入し創設メンバーが決まった。

 本当に大変だった......それに集めるのに大変だったのにまとめ上げていけるか不安だ......あと色々と記録に残す為にみんなを集めた時のことを思い出さないとなぁ......えーっと確か......

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