第3話 機械AIの名前

機械AIと共に外に出る事にした。

まだ街をちゃんと見て回ってなかったから実は内心とても楽しみだったりする。

そんな事を思いながら警察署を出た。

外を出て街を見て回ると色々気づいたことがある。車やバイクが空を飛んでいるせいか道路には車道がなく歩道しか無い。

そのため歩行者は信号もないのでとても歩きやすい。

でも車やバイクなどはどうなんだろう?

車やバイクは空を飛んでいるが上を向いても信号らしきものは見当たらないので、事故が多発しそうだが気になったので聞いてみることにした。


『信号とか無いけど車やバイクの事故とか起きないの?』


『ここの世界の住人は生まれた時に頭にチップを埋め込まれます。チップを埋め込まれた人間はまず見る世界が違います。

チップを埋め込まれた人間はゲーム画面を見ているような感覚になります。

そのため近くに人や車がいるとその情報が頭の中で流れ事故を防ぎます。』


『じゃあこの世界では事故はないんだ。』


『残念ながらそんな事はありません。頭の中に情報が流れてきたとしても動かすのは人間なので無視して突っ込めば事故は起きます。』


結局どんなに優れた技術があろうとも人間が操縦する限り事故はなくならないようだ。


『チップを埋め込むって言うけど、それってバッテリーの充電とかあるの?』


『チップにもバッテリーは存在します、しかし体に太陽や光が当たるとそれを元に自動的に充電する形になります。』


そんな話を聞きながら進んでいたが、実は自分が何処に向かっているかは知らなかった。

なので何処に向かっているかを居るかを聞こうと機械AIに聞こうとしたが、この機械AI には名前がない事を思い出した。


『君の名前を決めたいんだけど、なんかいい名前の候補はない?』


『それはマスターが決めるものでは?』


ぐぅの音も出ない正論を機械AIに言われてしまった。いや、でも言い訳を聞いてほしい。僕が最初に思い浮かんだ名前がロボちゃんやロボくんなどあまりにも酷すぎたので流石にこれは嫌だろうと気を使い候補を聞きたかったのだ。

せっかく名前をつけるならサポートAI ぽいいかにもな名前をつけたい。

英語と数字をつけると頭の良いAIぽい名前ができることはとあるゲームにて認証されている。

それをパク、、、、リスペクトして真似ることにした。


『君の名前は今日から4Uシーユウだ。』


『ありがとうございます。4Uシーユウですね。登録をします。』


自分の好きな数字と、なんとなく語呂でつけた名前という適当な感じで決めたのに喜んでくれているのには少し罪悪感を感じる、しかし僕に名付けの才能はないので許してほしい。

名前を決めたあとは、本題の何処に向かっているのかを聞いてないので聞いてみた。


『4U今は何処に向かってあるいているの?』


『マスターの寮に向かっています、マスターはこれから博士の実験を受けつつこの世界に事を学んでもらう為に学園に通っていただきます。』


『はぁ?』


いやいやいや誰が予想できるんだよ、なんで異世界転移した次の日に学園いかなきゃいけないんだよ。

この4UもAIなのに頭がおかしいと思う。

頭のおかしいやつを見ている視線をに気づいたのか、


『別に明日からにでも学園に通わせるわけではありません。今のまま学園に通われては常識がとてつもなく欠如したヤバいヤツ認定されて終わりです。

なので博士から1週間頂いてます、その1週間である程度の常識を学んだ後に学園でこの世界の知識をちゃんと学んでもらう為博士からの善意で学園に通うよう指示が出てます。』


指示が出てる時点で善意は嘘だろ、あのクソ女絶対に許さん、しかも最初に書いた契約書にそんな事書いてなかっただろ。

少し実験体になりつつニート生活を目指していたのにもう崩れかかってきている。


『常識だけ4Uに教えてもらえれば別にいいよ』


『いえマスターはこの世界の常識と人間関係も学ばれるべきです。今のままでは確実にこれから先苦労します。』


『もし学園に入るとしても僕頭悪いよ。』


『そんな事は知っています。』


おい、こいつもう主人のこと舐めてないか、知っていますって何なんだよ。もうこいつとの生活に角が立ったぞ、僕は器が小さい男だから絶対にいずれ仕返しをすることを心に決めたのだった。


『頭が悪いこと知っているのに学園に入れるわけ無いよねー』

言ってて悲しくなったが、どうしても学園には入りたくないので少し煽ってやることにした。


『学園の入学に関しては問題ありません。博士がそこの学園の理事長をやられていますので入ること自体は問題ありません。しかし博士の名前を借りて入られる以上あまりにも常識が無いと博士の名誉が傷ついてしまうので1週間ほど博士から時間を頂きました。』


時間をもらったのはお前の判断かよ、どんだけ常識がないと思われてんだよ。

前の世界だとそれなりに友達もいたし人とも話せたぞ。

そんな事を思っていたら4Uから


『マスター寮につきました』


寮に着いたらしい。寮に入ろうとすると自動ドアがあったので、鍵が必要無いか聞いてみた所自動認証システムがあるらしく問題なく入れた。

しかし僕は認証された記憶がない事を伝えたら、4Uが認証されているから問題は無いらしい。

仮にもし認証されていなくてもこれくらいの設備ならセキュリティを解除できるとのことだ。

セキュリティガバガバじゃねえかと思いながら4Uに付いていく。

自分の部屋は4階の403号室だ。自分の部屋に入りまず驚いたことがもう荷物や家具家電が準備されていた。

今日はとても疲れた1日だったのでお風呂に入ろうとすると目の前に4Uが来た。


『マスターお風呂でゆっくりと疲れを取ってください。お風呂から上がり次第常識の勉強をしますから』


死刑宣告だった。このままずっとお風呂から出ないことを決意した。






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