涼音の過去
やはり大貴君は私の事を好きだったようだ。
私も大貴君が生徒会に入ってから、彼のまっすぐで誠実な性格を好きになっていた。
告白…としてはムードもロマンもあったものではないが、両思いだと知れてすごく嬉しい。
私はあと一年、この高校から卒業するが、卒業しても彼と付き合っていきたい。
この一年で彼の事をもっと知っていきたい。
私も他の人から凛々しくて頼れると言われてはいるが、一人の女性だ。
大貴君と手をつなぎたいし、デートもいっぱいしたい。
ただ、大樹君のあの様子…私が彼のお兄さんのことを話してから様子がおかしくなっていた。
大地さんとは他校の交流の時に知り合い、そこで彼から告白された。
私は好きだったのか分からずに、そのまま付き合ってしまった。
付き合って1週間後、デートはしたことがある。大地さんが私の好きなことを知りたいということだった。
私は好きな場所についてきてもらったのだが、ただ大地さんはつまらなさそうにしていた。
大地さんは帰り際、『そんなつまんない趣味なんてやめて、俺と同じ趣味にしなよ』と言ってきた。
私は、なぜ人の趣味を否定するのか?お互いにこういう趣味があるんだという風に歩み寄っていくものではないのか?とその時思った。
私はそれから大地さんとは連絡を取らなくなっていた。
自分勝手でクズかと思うが、私の趣味をそんなつまんないと言われて、ただただ同意するような女ではない。
大地さんから度々連絡が来ていたが、私は無視していた。
そして彼が大学に進学と同時に連絡は来なくなっていた。
だから私の中では、一応付き合ったことがあるということだった。
今は大貴君…彼の事だけが心配だ…
大貴君、大丈夫だろうか…
俺は兄貴のスペアじゃねえ!! みっくすP @MixP1125
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