連休明けが憂鬱な人に捧ぐ

隅田 天美

早く寝ろ、そして、50点で行け!

 気が付いたら、ゴールデンウィークも明日で終わる。(2024.5.5)


 こうなると、賑やかになるのが、ワイドショー関連だ。


 やれ「電車の飛び込み自殺」やら「自宅で……」なんて特集して、したり顔のコメンテーターがあーでもないこーでもないという。


 

 はっきり書こう。


 学校にしろ、職場にしろ、休み明けはだれしも憂鬱だ。


 例外はあるにせよ、大抵は「あー、明日。世紀末にならねぇかなぁ?」と思ったりする。


 しかし、やりたくないことでもやらないといけないのが社会というものである。


 

 でも、やり方次第、過ごし方次第では楽になる方法がある。


 社会人経験20年、発達障害歴10年の私の連休の過ごし方。



1・基本中の基本 起床と就寝のリズムは出来る限り崩さない。


 長期の休みだと、テンションが上がって徹夜をしたり逆に寝だめをする人が多いが、実はこれ、脳にとっては重労働なのだ。


 知られていないが、実は健常者の脳は寝ると8時間で起きるように出来ている。


 10時間寝ようとしても8時間で覚醒。


 そう、寝だめができない。


 なので、休日は寝る時間は最低でも普段の±2時間で寝ることが理想とされている。



2・やることは作る 散歩の勧め


 あるアメリカ人社会学者は「日本人は行列が好きだ」と評していた。


 味やアトラクションは正直、興味なんてなくてただ『並びたい』という無意識の同調圧力で行っているだけだと言う。


 私は、土曜日は病院に行ったりジムに行くが、金をかけずに出来ることがある。


 それが「散歩」


 早朝の散歩が気持ちいい。


 散歩の大家(と言われて本人がどう反応するか知りたい)、池波正太郎曰く「散歩とは気ままに歩くことが醍醐味でスタンプラリーのようなものではない」と断言している。


 私としては、ご飯を食べると適当に着替えて、町内を歩くだけなのだが、「あー、この家、もうすぐ壊されるな」とか「昔、この店に行っていたけど店主がセルフ救急車でご臨終したなぁ」とかいろいろ思い出すし、アイディアなども浮かぶ。


 一応、町内一周ご褒美に自販機で缶コーヒーを飲む。


 でも、時々、足の命ずるままに歩いて「ここに喫茶店あったんだ」などの発見がある。


(で、ネットで調べて、後で行く)



3・準備は万端に


 私の弟は物事を計画的に進めるのがとても上手、というか、面倒なことは先にやるタイプで夏休みの宿題も全部、一週間以内に全部終わらせた。


 夏休み最終日に泣きを見る私を横目に弟は悠々と寝床に入るのが忌々しかった。


 学びもあった。


 それは事前の準備は、完璧にすること。


 宿題のない大人でも、体調を整えたり、制服や作業着を洗って干したり、商売道具の点検を行うことはとても大事。


 そのうえで寝る時間を確保する。


 そうすることで、連休明けの憂鬱はかなり減らせる。



4・100点満点は無理。最初は50点から


 理想の高い子を見ていると、連休明けから100点満点。


 さらに言えば、120点を目指している。


 それは、無理。


 いくら脳も体も万全でも、心が万全でないのだから長距離走を100メートルダッシュで走るぐらい無理だ。


 すぐにスタミナが尽きる。


 むしろ、最初は「登校出来てすごい」「出社して定時で帰れてよかった」ぐらいの楽な気持ちが望んだほうがいい。


 それを徐々に自分のペースで上げていき、次の連休に備える。


 その間に適宜てきぎ、休み(有休もあり)を取る。


 この上に、ご褒美を上げる。


 何も高価なものでなくていい。


 ドーナッツ一個とか缶コーヒーなどを買い「よくやった」と自分をねぎらう。


 そして、早めに寝る。



(小声)

 会社様へ


 あのぉ、最初からフル出勤で無理なので初日だけでいいので半日出勤もいいのでは?

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