第2話 嘘と見たくないもの
初恋と意識すればするほど僕は彼氏持ちの女性を好きになるなんて僕はどこかおかしいのではないかと疑ってしまう。
そんなことを考えている内に夏休みに入った。
お母さんから
「あんた彼女か好きな人はおらんの?」
と言われて、
「いないよ」
と僕は嘘をついた。
「なんでそんなこと聞くの?」
「花火大会あるから」
「前みたいにみんなで行ってもいいんやけどねぇなっちゃんが彼氏と行くらしいからなぁ」
と微笑みながら言っていた。
僕はまだ続いているのかと思ってしまった。
花火大会当日
僕は結局みんなと行かず一足先に友達と一緒に屋台を回っていた。
かき氷を買っている時だった。
なっちゃんと彼氏が手を繋いで道を歩いているのが見えて、僕は吐き気がした。
それもそのはず、なっちゃんは浴衣姿だったからだ。僕は浴衣姿のなっちゃんを見たことが無かったから、すごいショックと吐き気が僕を襲って来て、僕は気持ち悪くなって帰った。
みんなが花火大会でいない間、僕は自室で
「なんで僕じゃないの?あんな照れてるなっちゃん僕は知らない」
と言いながら久々に泣いた。
「こんな思いするなら行かなきゃよかった」
と心底悔んだ。
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