第11話 一方裏側では
レイカ(女神)side
女神達は拓也の戦いを画面に写し出された映像で見ていた。
「……どうやらクリア出来たみたいだね」
レイカは笑顔で言う。
「……多分あちら側は男子生徒全員をカード化する予定で考えていたでしょうね」
アリアも無表情で言う。
「だが、20人ぐらいは男子生徒もクリアしたこと考えたら向こうは想定外ではあるだろうな」
ナギは不機嫌そうに言う。
「拓也君も無事にクリア出来たし良かったね」
アリアは笑みを浮かべて言う。
「拓也君は運良く、トップドローでカウンターカードを引けたからな」
ナギは無表情で言う。
「……アリアちゃん、ナギちゃん、違うよ」
レイカは笑顔でアリア、ナギに言う。
「ほう」
ナギはレイカの言葉がきになりレイカを見る。
「拓也君は、カードゲームという経験や知識もないまま感覚でどう戦うかを見につけている」
レイカはナギを見て言う。
「つまり、拓也君の戦いは運ではなく実力で勝ったと言いたいのかな?」
ナギはレイカの瞳を見る。
「そうだね」
レイカは笑顔でナギの瞳を見て言う。
「ふむ、確かに最後のやられる場面の直前でオートドローでカウンターカードだったがイノシシにダメージ足りない可能性があったからな」
ナギは無表情で画面に写し出されている拓也の様子を見る。
「この世界でもカードゲームはあるなか、全く知識、経験のない中、拓也君は勝った」
アリアは柔らかい笑みで画面に写し出している拓也を見る。
「拓也君は見ていてわくわくするね」
レイカも上機嫌な様子で画面に写し出されている拓也を見る。
「ちなみにレイカ」
アリアはレイカに声をかける。
「何?」
レイカはアリアの声に反応する。
「もし、拓也君が負けた場合はどうしていたの?」
アリアはレイカの瞳を見る。
「え?負けたら
レイカは笑顔で答える。
「あらてっきり手を貸すかなと思ったんだけどね」
アリアは無表情でレイカに言う。
「女神が人に力を貸すわけないじゃないの」
レイカは黒い笑みを浮かべる、
「それじゃあ、次の戦いも力は貸さないのかな?」
ナギが話しに入りレイカを見る。
「うん、力を貸さないかな」
レイカは笑顔で答える。
「次は生徒側が100%負ける試合でもか?」
ナギは真剣な表情でレイカの瞳を見る。
「うん、力を貸さないつもりだよ」
レイカは笑顔で答える。
「……」
ナギは無表情で無言になる。
「……拓也君、もう戦う前から詰んでるのよ」
「「?」」
ナギとアリアはレイカの言葉を聞いて疑問に思う。
「「……」」
ナギ、アリアは湖に写った拓也の瞳を見通す。
「「!?」」
ナギ、アリアは驚いた表情を見せる。
「気づいたようだね」
レイカは無表情で言う。
「……残念だね」
アリアは拓也から興味を失い始める。
「……最後はどうなるかだけは見届けるか」
ナギは真剣な表情で湖を見る。
(戦う才能があるのに拓也君は運がないね)
レイカも拓也に興味を失い始める。
(でも、可愛そうだから私も最後まで見届けて上げる)
レイカは作り笑顔で画面を見る。
(拓也君の最後の行動次第で私のコレクションにしてあげようかな)
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