第6章 さらばニッポン!
五年後、『常任優等国』から日本は外れた。何か問題を起こしたわけではない。きっちり完全脱・炭素化を達成した結果、日本人そして日本国は消滅したのだ。だって人間は主に生体有機高分子と言う炭素(C)を主成分とする化合物からできているし、二酸化炭素(CO2)を常時呼気として排出しているから。
日本国民全員の安楽殺処分は、政府の管理・分配する食糧に毒薬を計画的に少量ずつ混入させることで、容易に無理なく達成された。国民は何も知らずに何も考えず、老いの苦しみも死の恐怖も知らずに、安らかに滅亡していった。
さらばニッポン!
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