第3章 直接民主主義による宇宙人支配

 数日後、今度は世界中のモニタと言うモニタ、スクリーンと言うスクリーンに一斉に輝く金星が映った。


「私たちは宇宙人です。今から金星を爆破します」


というダイアナ妃の声の直後、モニタに映る金星が爆発した。木っ端微塵に。爆破音が聞こえたような気がした。場所によっては目視でも宵の明星や明けの明星が消えるのが確認できた。世界のすべての天文台も金星消滅を認めた。


 全世界が黙り込んだ。


 再び世界中のモニタと言うモニタ、スクリーンと言うスクリーンに一斉にダイアナ妃が現れてこう言った。


「私たちは宇宙人です。直接民主主義をモットーとしています。では皆さんの意見を聞きます。私たちの地球征服そして支配を賛成しますか?」


 宇宙人の進んだ科学力により、世界中のモニタと言うモニタ、スクリーンと言うスクリーンが、瞬時にビデオカメラとなり、それを見る地球人の恐怖に満ちた表情から、意見を読み取り、コンピュータがたちまち集計した。


            ― 全人類国民投票結果 ― 

          『賛成 7,982,365,632人/反対 1,365,586人』


「直接民主主義により私たちの地球征服、そして支配が決まりました」

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