第三幕
第12話 唯一の理解者
それから一年。
來夢と僕は式を挙げて籍を入れた。
母の席に母の写真と真里亜。
翔も呼んだ。
それなりにいい式にはなったと思う。
──────『真里亜』
『うん?』
家から距離のあるホテルで式をあげたので、來夢の親達も泊まっていて、來夢が親のところに行ってる間に僕も真里亜のところに来た。
僕は無言で真里亜をベットに連れて行って押し倒した。
『あんたね、相手間違ってない?』
『うん?俺は頭のイカれたマザコンだから。ちょっと噛み付いたら帰るから。』
そう言うと下から真里亜に引き寄せられてあっという間に下にされた。
『……どっちが噛み付くの?』
『真里亜…』
『寂しくなっちゃった?』
『痕が見えなくなった。…真里亜の痕が無い!!』
『……可愛いいんだから。どうしょうもない。』
『……縛られたいな。そうしたらもっといっぱい痕付くよね?…』
『戻れなくなるよ?いいの?』
『……。』
僕が遠い目をすると、真里亜に頬を叩かれた。
『何考えてんの。』
『……ママに会いたい。』
『許さないから。』
真里亜は僕の頬を撫でてそう言った。
『じゃあ寝ていい?夢で会いたい。夢の中でママにいっぱいされたい。』
『それならまだいいけど。でも目が覚めたら虚しいだけよ?』
真里亜は僕を強く強く抱き締めた。
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