第3話 猛反対

──────神宮家。


僕は誕生日デートの一週間前、神宮の実家へ。

そこでご両親にご挨拶をして、結婚を前提に付き合わせて欲しいと頭を下げた。


当然ご両親は猛反対。

でも僕はさらに頭を下げて


「ご両親に変わって僕が彼女の耳になります。 今は反対されてもいいです。必ず時が来たら認めて貰います」と伝えて、家を出た。



そして翌週、実家に迎えに行って2人で出かけた。

「來夢、どうする?泊まるか?日帰りでもいぃぞ」


そう聞くと、間髪入れず、


「泊まる!」と僕の目を見てはっきりと答えた。


いつも制服しか見ないので、私服が可愛すぎて綺麗すぎて、助手席に座る神宮にキスした。


すると、神宮は僕に言った。


「稜太、予約してんの?」

「…してない。」

「やっぱり…」


「あそこのホテルいかない?」

僕は真っ直ぐに神宮の目を見て言うと、

「うん」とうなづいて答えた。


「初めてか?そういうこと。」

「うん…。」

「怖くない様にする。お前がそうやって眉を少し細める時はちょっと不安な時。大丈夫。嫌なら行かない。」

「嫌じゃない。でも怖い。」

「じゃあ、ホテルとか仰々しいのはやめてドライブ行こう。來夢が欲しくて堪らなくなるその時まで待つから。」


僕はそう言って神宮の首に唇を触れさせると…神宮は甘い息を漏らした。


「怖いか?」

「怖くない…」

「ゆっくりでいい。俺は初めてお前を見た日からお前が欲しくてたまんなかった。でもやりたいとかそれだけじゃない。お前を…俺のものにしたかった。俺だけの物に…。」


僕がそう言ってもう一度反対の耳に髪をかけて指の腹で耳に触れて、補聴器に触れて、そのまま首筋におろしていくとまた声を漏らした。


「いっぱい楽しませてやるから。大丈夫。何も怯えなくていい。だから、俺に着いてこい。」


僕は公私共に彼女と生涯を共にすると改めて誓った。


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