発熱の日に

追いつけないわたしは

いつも息を切らせている

考えて迷っている間に

世界は目まぐるしく変わっていく


いつのまにか

普通からも零れ落ちて

凡庸にさえ

なり損ねたが

それでもまだこの世に

引っかかっているだけでも

奇跡というものかもしれない


人というのは

思っていた以上に

寄るべないもので

それでも

それぞれが

それぞれなりに

何とか立っているのだな、と


そんなことを

今更に思ったりする


発熱の日

氷枕に頭を乗せて


ぼんやりと天井を

みつめながら

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