第19話 綱渡りミッション
葵がサイコロを振り、出た目はグイチの丁(1,5)、(5,1)だった。すると、主催者が次のミッションを告げた。
「葵さん、おめでとうございます。あなたのミッションは綱渡りです。こちらの装置を使って、高い位置から反対側の建物に渡ってください。制限時間は10分です。準備ができたらスタートしてください」
葵は緊張しながらも、落ち着いた表情で装置を確認した。高い位置から渡るというミッションに対し、彼女は自信を持って臨む決意を固めた。
スタートの合図とともに、葵は慎重に綱渡りを始めた。風が強く吹き、綱が揺れる中、彼女は確かな足取りで進んでいった。
周囲からは声援が送られ、参加者たちの緊張感が高まっていた。しかし、葵はその状況を気にせず、集中力を保ちながら綱を渡り続けた。
制限時間に迫る中、葵は反対側の建物に到達することができるだろうか。彼女の綱渡りの技術と冷静な判断力が試される瞬間が迫っていた。
葵は綱渡りを続けながら、風の影響を受けていることを感じた。綱が揺れる度合いが増し、彼女のバランス感覚を試すようになった。
周囲からは歓声や励ましの声が届くが、葵は内心で集中力を高め、冷静に状況を見極めた。反対側の建物に近づくにつれ、風の影響がより強くなり、綱渡りの難易度も一段と上がった。
彼女は焦らずに、ゆっくりと確実に足を進めた。時折揺れる綱に対して微調整を加え、バランスを保ちながら進んだ。そして、制限時間の瀬戸際で反対側の建物に到達した。
周囲からは歓声と拍手が巻き起こり、葵の綱渡りの成功が祝福された。彼女は安堵の表情を浮かべながら、着地点に足をしっかりとつけた。
「おめでとう、葵!見事にミッションをクリアしたね!」主催者が喜びの声をあげた。
葵は周囲の皆に礼を述べ、綱渡りを終えたことへの安堵と達成感を感じていた。これで次のステージに進む準備が整った。
主催者は燃やしたはずの卍館が復活したのが不思議で仕方なかった。夢の中で手に入れた魔法を使った。あの後、うたた寝をしてるとき夢魔が現れ言った。
『1週間以内に魔法を使わないと不幸な目に遭う』
あんなこと言われたらやるしかない。
冥界はメチャクチャ恐ろしいところだった。死ぬのはメチャクチャ怖い。
前に聞いたことがある。6が3回出るとどんな魔法でも発動するサイコロの存在を。
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