冒険者〜diece〜 横溝、10万

第9話 恐怖の夜

　次のプレイヤーは葵だった。サイコロを振った。

　ニゾロの丁 (2,2)　危険生物と戦わないと死ぬ。

　葵のすぐそこには軍用ドローンがホバリングしてる。ドローンにはカメラとAI、さらにマシンガンが搭載されてる。

『ゲームをやりますか？』

　ドローンが言った。女性の声をしてる。

「はい」

　葵は洋館のすぐ近くに広がる森に足を踏み入れた。厳しい樹々の間を進むと、異様な気配が漂っていることに気付く。その気配が、森の奥から忍び寄る危険生物たちの存在を告げていた。

　草むらの中から突如として現れた大きな狼。その赤い眼差しは凶暴さを物語っていた。葵は慌てずに、手元の武器を握りしめて警戒する。

「これが私が倒さなければならない危険生物か」と葵は自問する。狼は威嚇するように喉を震わせ、葵に向かって迫ってくる。

　葵は落ち着いた呼吸を保ちながら、狼との戦いに備える。狼は突進してきて、葵は巧みに身をかわして反撃する。鋭い刃物が空気を切り裂き、狼の体に深い傷を与える。

　激しい戦闘の中、葵は狼との間に距離を取りつつ、戦術を練る。狼の攻撃を見切り、一気に反撃し、狼を倒す。

　倒れた狼の体を見ながら、葵はひと安心した表情を浮かべた。しかし、森の中にはまだ他にも危険生物が潜んでいることを葵は知っていた。彼は次なる敵に備えて、警戒しながら洋館に戻った。

　PM11:05

　ゲームの時間が0時を告げ、洋館内は一斉に明かりが消えた。朝倉たちはゲームを中断し、それぞれが宿泊している部屋に戻った。

「やっぱり、こんな遅い時間は寝るのが一番だね」と朝倉は疲れた表情で言う。

　部屋に戻った朝倉は、まずはリラックスするために風呂に入ることを決めた。温かい湯船に浸かりながら、日頃の疲れを癒す。

　湯船の中で、朝倉は一日の出来事やゲームでの戦いを振り返る。ラスボスとの激しい戦いや主催者とのやり取り、そしてインポを治してもらったことに感謝の気持ちを抱く。

　湯船から上がった後、朝倉はリフレッシュされた気持ちでベッドに横たわる。眠りにつく前に、明日の準備や次のゲームの戦略を考える。

　そして、静かな夜が洋館を包み込む中、朝倉は深い眠りにつくのであった。

　夢の中では、朝倉は広大な草原の中を一人で歩いていた。青空に広がる雲がゆっくりと流れ、風が心地よく吹き抜ける。夢の中の世界は穏やかで平和な雰囲気に包まれている。

　歩いているうちに、朝倉は小さな池を見つける。その池には色とりどりの魚たちが泳いでいて、水面には青々とした水草が揺れている。

　朝倉は池のほとりに座り、魚たちの泳ぎを眺めながらリラックスする。夢の中では時間の流れがゆっくりとしていて、朝倉は心地よい安らぎを感じている。

　そして、夢の中で時計の針が進み、7時を示す数字が現れる。それを見た朝倉は目を覚ます。現実の世界に戻り、新しい一日を迎える準備を始めるのであった。