砂場の子供

@zitsuzai

2009年09月07日

なんとなく思い出したのだけど


僕は小さいころは今よりずっと哲学が好きだった。


その哲学というのは、本当に自由でオリジナルなもので


今よりずっと勇気がある


どの本にも書かれていない、どんどん広がっていく空想だった。


まるで自分だけがスポットライトを浴びて、


不思議ならせん階段を駆け上がっていくような。


だけど或る時大人たちは


「そんなことしてどうなるの」と僕をとがめた。


僕はそれから哲学をほとんど辞めてしまった。


あるいは本当にこっそり人目につかないところで隠れて。


今僕はその大人たちにこそ言ってやりたい


「そんなことしてどうなるの」と。

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