第2話

今日も一日働き家に帰っている途中でSNSの通知チェックを行う。

別に頻繁に連絡をとる友人も多くないのでどちらかと言えばフォローしている芸能人の投稿を見るくらいだ。


ただ、その中にみはるさんの投稿もあり、彼女の投稿は必ず見てリアクションをしている。


彼女にとって僕がどう思われているかよりも、リアクションで自分の思いを表したいという現状がある。

もしかしたら“律儀な人”かもしれないし“全部に反応する気持ち悪い人”かもしれない。

でも、どんな評価でも結果として深読みしてテンションが下がることは間違い無いので、彼女に聞くことはしない。

僕なりの意地みたいなものだ。


その時ちょうど彼女から連絡が来た。

リアクションをした効果だと思っておこう。


〈のぞむさんこんにちは!!

最近もお仕事忙しいのかな?

しばらく会えてないし、またお時間ある時に会いに来て欲しいな!

行きたいお店もあるから終わったら遊びに行こうね〉


こんな営業と分かるような内容でも堪らなく心が弾んでしまう。

つい昨日他のお客さんのシャンパンを見てテンションが下がっていたのに単純なものだ。


ちょうど前回遊びに行ってから1月たつな、とカレンダーを確認してから僕はみはるさんに今週末に遊びに行くことを返信して携帯をしまう。


きっといつもの流れでどこかでご飯を食べて、同伴出勤になるのだろう。

今回はどこに食べに行くのだろうと、みはるさんとの時間や美味しいご飯のことを思い浮かべると帰り道が少し明るく感じた気がする。

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