20話 やったか(フラグを立てるな!!)

 はい!ということで王都到着!!










 待て待て!?

 えっ、道中の話が抜けてる?

 そんな事言われても特に何もなかったよ〜。(視線を逸らす)



 ・・・・・嘘です。

 ごめんなさい。(反省してるんです。許してください。悪いのは作者なんです)

 作者:「親の所為にするな!!」


 え〜改めまして。

 道中こんな事がありました。



「見るのじゃ!」


 アレクシオンに乗るリバライが、とある方向を指差す。

 指指す方を見ると、そこにはヒビ割れた空間が存在した。


「『略奪者』じゃ」

「こんな所にかよ」


 アレクシオンは、割れる空間に近付く。

 場所は開けた所であり、辺りには草原が広がる。

 

「ここなら問題なく戦えるな」

「久しぶりに暴れるのじゃあああ!!」


 アレクシオンは、辺りに生物がいないことにホッとした。

 リバライは腕を振り回しやる気十分だ。

 

 本来なら、『略奪者』を前にこんなに緊張がない事はおかしい。

 おかしいのだが、ここにいるのは最強種の一角である竜と魔族の王。

 幾ら『略奪者』が国家に世界に多大な被害を及ぼすと言われても問題はない。



 この2人とて、やろうと思えばそれぐらいはできるのだから。


「ヒビ事態はそこまで大きくありません」


 空間のヒビを確認していてくれたレイは、相手がそこまで強大ではない事を伝える。

 『略奪者』の強さは、空間のヒビが大きい程強い。


 レイは、今までの数年間で幾度か『略奪者』の討伐に参加しており、ある程度強さを計れるようになっていた。


「もうそろそろしたら、現れると思います」

「よし、それじゃあ準備するか。《魔力点火(マナ・イグニッション)》」


 俺は、魔力を溜め込み球体を作る。

 球体には膨大な魔力が内包しており、爆発しようものならひとたまりもないだろう。

 

 アレクシオンは、その球体を100個程準備して空に浮かばせる。


 ふははは、いつでもかかって来い。

 えっ?

 準備するなんて狡いって?

 甘い!!!

 ハチミツにチョコとバニラアイスとジャムとシロップを入れるぐらいには甘い。(食べた事ないのでわからないけど、甘いものが多いから甘いよな?)

 相手を舐めたらいけないんだよ。

 戦いでは何が起きるか分からない。

 分からないからこそ、準備は十分におこなうのだ!


ービシビシ、パリンッ!


「来るのじゃ!」


 割れる空間から影が見えた瞬間、アレクシオンは動き出す。


「《魔力点火(マナ・イグニッション》!!」


 俺は空に浮かせてた球体100発を『略奪者』に打ち込む。


ードカンッガンっバコンッ


 凄まじい騒音が辺りに鳴り響く。


「やったか」(フラグを立てるアレクシオン)

「なっ、ななな、何をしておるのじゃ貴様ーーー!!!」

「うお、なんだ?」

「いきなり倒す事ないじゃろ!!」(フラグです)


 憤るリバライ。

 久々に暴れられると思い楽しみにしていたのだ。

 それを何もせずに終わらすなんて。(フラグ)


「酷いのじゃあああ!!うわ〜〜ん!!」


 リバライは泣き出した。


 え〜〜なんかごめん。

 でも、泣くほどかよ?

 お前仮にも長く生きてるだろ。

 そんな子供みたいな・・・・うんこいつ子供だった。(普段の生活態度を見て)

 

「流石ですご主人様。『略奪者』をこんな簡単に倒してしまうなんて」(フラ・・・もういいか)


 すっかり『略奪者』を倒したと思いんでいた3人は気づかない。

 ヒビ割れる空間から、何事も無く立つ存在に。




 “それ“は怒りに震えていた。

 目覚めた先に突然の衝撃が現れた事に。

 小さい球体に当たるたびに爆発が起きる。

 それが100回にもなると。

 しかし“それ“には球体の爆発は通用したなかった。

 “それ“が持つ『魔力無効』の能力により。

 “それ“には魔力を持つ攻撃は一切通らない。

 通るとするならば、物理的な攻撃などだろう。

 まだ倒れていない。

 なのにあの3人はまるで、自分を倒したかの様に振る舞うなど。

 許さん!!


 


「ん」


 リバライは、『略奪者』が居たであろう場所を向く。


「んん〜〜」


 目を凝らしてよーく見つめるリバライ。


「んんんーーー!!!」


 おいおい眼球が飛び出るぞ〜。



 やがて、、


「やったのじゃあああーーーー!!!」

「おわっ!」


 突如、喜びの声を上げるリバライに驚くアレクシオン。

 

「びっくりした。どうしたんだリバライ?」

「生きとるのじゃ!」

「生きてるって『略奪者』が?」

「そうなのじゃあ〜!あっちあっち!!」


 はしゃぎながら指差す方を見ると、《魔力点火(マナ・イグニッション)》により砂埃が舞う場所には確かに、人型の『略奪者』が立っていた。

 

「マジかよ。全部まともに喰らったよな?」

「はい。全部当たっていましたよご主人様」

「そうだよな。何かの能力かな?」


 倒したと思ったんだけどな。(フラグは回収しました!)


「そんなのはいいのじゃ!生きとるのじゃ!暴れられるのじゃあああ!!」


 お前ぇ。

 相手は仮にもこの世界の敵だぞ!

 何喜んでんだよ!

 そんなに暴れたかったのかよ。

 

「次は我が行くのじゃあ!」


 あんなに張り切っちゃって。

 もうあの子に任せちゃおう。

 リバライ頼んだよ!!!

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