文化祭当日 ーお化け屋敷(3)ー
少し、進むと山口が見えた。
「ん。そっちに、1個あった?」
「いや、なかったで」
「そうなの、じゃあここ? それとも、出口付近とか?」
「どっちかやな。その言い方じゃ、あったのか?」
「うん。ロッカーの前に。それで、驚いた誠也がこけ。あ、躓いた」
「言い直しても遅いやろw やっぱ、怖がってるやないか」
「躓いただけだ!」
「w w。面白すぎ。せやけど、ここ無さそうやな」
「そうだな」
「進もっか。トンネルを進む感じだね」
「そうやな」
そして、少し進んだところで。
ダンダンドンドンダンダン
「「「!」」」
周りを叩いてるらしい。
「これ、繰り返していたらダンボールもたなそうだよね」
「なんで、客が心配しているんだよ」
「いや、思いっきり叩いているなーって思って」
「まあ、確かに。結構、強めに叩いとるみたいやな」
「さっさと抜けるぞ」
「そうだね」
「怖がっとんか?」
「なわけねーよ」
抜け出した先には机があり、そこにぬいぐるみが。
「これで、最後だね。けど、今回も出てくるんだろうなー」
「せやな。誠也、挽回で行くか?w」
「はぁ? なんで、俺なんだよ。昂ビビってんのか?」
「そんなことはないさ。じゃ、これとって出るで」
山口が近づくと、ダンと机から出てきた。
テーブルクロスに隠れていたんだろうな。
「そんなんでは驚かんで〜。出るで」
「うん」
「・・。ああ」
「何、悔しがっているのw w そんな、お化け屋敷ぐらいで」
「は? 悔しがってなんか。昂、聞いたか。これぐらい、驚かずにいても意味ないからなー!」
「w w w。驚いたり、怖がったり、喜んだり、大変やなw w」
「はぁ? 喧嘩売っているのかよ」
「売ってへんでー」
「・・。早く、行くよ。迷惑でしょ」
「はーい」
「ああ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます