出張 ーGO!ー
あれから、文化祭の練習も進んでいるが、仕事は減ってはくれない。
ということで、今、グループの運転手さんによって仕事場まで移動している。
グループの中で担当を決めていたとしても、その担当者じゃ無理なことがある。
そうしたら、今回みたいに派遣される。まあ、出張だ。
出張の悪いことは、絶対強い者であることとだ。
ただ、良いことはある。それは、泊まりでの出張の時に、いいホテルに泊まれることだ。
そりゃあ、1流とはいわないが、そこそここっちの我儘を通してくれる。
まあ、出張先でしっかりやってもらわないと行かないからだろうけど。
なので、私は基本的には、温泉がいい所を条件に出している。後、自然なところ。
やっぱ、温泉は疲れが取れる。ビュッフェを条件に出す人もいるが、私はあいにくそこまで食べたくない。
そんな、ことを思いながら今回の、仕事内容を見る。
まあ、田舎にある神社の封印を子供が遊びで切って、手がつけれない状態らしい。
伝説では、戦国時代の強かった者が裏切られて殺されたらしい。最初は、怨霊だったのだろうけど、対象者も死んでも、恨みが消えず根付いてしまったのだろう。
ほんと、最近の出張そういうものばっかじゃないか。
まあ、小さな子供が『立ち入り禁止』の中に入ってしまう同じ原理だとは思うけど。
だとしても、そんな簡単に解ける封印にすんなとは思う。
「祓様、着きました」
「ありがとうございます」
降ろされたのは、ここの地区担当の家だ。
ほんと、ザ田舎っていう感じの家だ。インターホンがないので、扉を叩く。
「ごめんください」
ギー
「えーと」
「ーー地区担当の、祓です。応援に来ました」
「え・・?」
ああ、さっき思ったが出張の悪いこともう一個あった。
毎回、疑われている。高校生だからだろう。本当に、こういう時大人に見えるぐらいの身長になりたいと思う。
「こちらが、証明のものですわ」
スマホのメールホルダーから、今回の依頼を出す。
「あ、え。あ、はい。お上がりください、依頼者はこちらに来ています」
「わかりました。失礼しますわね」
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