体調不良(2)

ピンポーン


誠也か。

帰ってもらいたいけど。

てか、部活2連続休むんじゃない。


ピロン


『開けろ』


はー。

怠い体を起こしいて、玄関を開ける。


「帰って」


「やだね。お邪魔しまーす」


「うつすし、部活2連続で休まないの」


「なんだよ。心配で来てやったのに」


「頼んでない。じゃ、帰って」


玄関の扉を閉めようとしたけど。


「閉めさせるかよ!」


そりゃあ、力の差的に無理なわけで。


「はー。なんで、病人が構わないといけないの」


「それは撤回してもらいたいな。病人は寝てろ。適当にご飯作ってやるから」


「別に食べたし、いらない。誠也と違って、ちゃんと薬飲んだし、平気」


「だけどな! あの時、天音が来なくたって、ちゃんと薬飲んだよ!」


「はい。はい。お子ちゃまは黙ってください。ゲホ。はー」


「おい、大丈夫か?」


「誰かさんに怒って、余計酷くなった気しかないけど。帰って」


ガチで帰って欲しい。

まだ、来て数分しか経ってないはずなのに、仕事部屋からダメな気配を感じる。

どんだけ、憑きやすいのよ。


「俺は心配して。今日も、親いないんだろ?」


こっちが、心配だよ。誠也の憑きやすさに。

そのせいで、親も毎日仕事漬けだ。

ただ、いても、怒られる気しかしないが。健康管理ぐらいできないのかと。


「心配されるようなことはないですー。お引き取りください」


「なんでだよ。別にいるうだけで、問題があるというのかよ?」


あるよ!

まだ、払っていない霊がいるんだから。

施錠してもだ。


「ないけど。帰って」


「なら、いいだろ」


「こっちの気が休まらないでしょ!」


ピンポーン


今度はだれ?

ガチャ


「いや、なんで勝手に開けて。山口ねー。誠也を摘み出すの手伝ってくれない?」


扉の先には山口がいた。

まあいい、利用しよう。


「はぁ?なんで摘み出されないといけないんだよ」


「お見舞いにきたら、熟年夫婦の喧嘩に巻き込まれるだなんて、今日はついてないわ」


「はーー。なんで、病人がこんな面倒くさいことをしないと行かないの。ガチで散れ」


「はぁ? 昂が帰るのはあっているが、なんで俺まで」


「いや、なんで誠也の中で山口だけがダメになっているわけ? どっちもダメ、おかえりくださいーい」


さっきから、さらに仕事部屋からダメな気配が出ようとしているのを感じる。昨日、疲れに甘えて適当めにしたのがいけなかった。

チラリと山口を見る。

気づいてるだろう。


まずいことになりたくなければ、さっさとこいつを退かせ。


「誠也、妻さんもこう言いとるし、帰らへんとな?」


「はぁ?」


パチン


気絶させたみたい。本当に、洗脳じみた能力は強いと思う。


「はー。祓、これは借りやで」


「そうですわね。1件分で、よろしくて?ゲホ」


なんで、こんな体調悪い時にこの話し方をしないといけないんだよ。


「まあ、いいで。ガチで、体調大丈夫かよ? って、あっつ。まじで、やばいんとちゃうの? 別に、見えないけど」


「呪いではないのでご安心を。どっかの誰かさん達に構われて出来た、嫉妬のせいで、どっかの誰かさん達が暴れて、睡眠が取れてないだけなの」


「めっちゃ、呪われそうなんやけど」


「そんなことはしませんよ。さっさと帰って」


「そうするわ。さいなら」


ガチャ


はー。

寝たいけど、その前にこいつらをどうにかしないとね。


「死神、この部屋から出ないように」


ドアを開けるのと同時に、念のためにいつも持っているお札をぶん投げる。

そして、大麻をとって、払いまくる。

部屋から出るものは死神が切ってくれると信じとく。


「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前・成 〜」


消せたみたい。


「すー。怠すぎ・・」


絶対体調悪化している・・。


「ごめんだけど、小夜吉、勝手にここらに散らばってるの食べといて」


壁をつたって、自室に戻りベッドにダイブ。

夜まで寝よう。



‐‐‐

7、8話が逆でした

すいません

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