第4話
「え?! ここどこ?」
そこは、見渡す限りが外国人だけが往来していた。
交差点から大通りから裏通りまで、日本人の街は完全に消え、通行人全てが金髪や黒髪、背が高かったり、鼻の高い人や瞳の青い外国人になっていた。
「え?! え?! 何?? さっき私とぶつかった人に似ている人たちがたくさんいる……ひょっとして、全員がイタリア人なのかしら?」
周りを歩いているのは、さっきぶつかったはずの男の人にどこか雰囲気が似ている人たちだけが、闊歩している。
それから、事の重大さに気がついて自分の家へ戻ろうとすると、家があったはずの場所には、近所の谷間を流れる川になっていた。
家はなくなり、その代り……。
ゴンドラが優雅に進んでいる。
まるで、イタリア北東部にあるヴェネツィアだ。
「……? ここは異世界だ……」
誰もが一生に一度は、体験することができるともいわれている異世界。
ちょっとした。
ふとしたことが切っ掛けで入ってしまうといわれている。
それが、異世界だ。
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